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薩摩藩英国留学生記念館「れいめいの風」

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鹿児島県いちき串木野市

■森 有礼 日本国民の啓蒙活動に邁進
明治政府で米国の外交官を務めた森有礼は、明治6(1873)年7月、米国から帰国すると、西村茂樹、西周、津田真道、中村正直、加藤弘之、箕作秋坪、福沢諭吉らを社員に国民を啓蒙するための団体『明六社』を結成し、『明六雑誌』という学会誌を刊行します。哲学・宗教・教育・男女同権論・経済諸問題など多岐にわたり、読者は知識層ばかりでなく、新聞紙上にも多くの投書が寄せられ、それまでになかった言論空間が生まれました。毎月2、3冊ずつ刊行され、各号3,200部という当時としては驚異の発行部数でした。森はこの雑誌の中で、「妻妾論(さいしょうろん)」という夫婦は平等で一夫一婦制でなければならないと主張しています。後に、福沢諭吉を立会人に日本で初めての契約結婚式を挙げています。
明治8(1875)年11月、明六雑誌は足掛け2年で停刊となります。2年という短い期間ではありますが、森をはじめとする彼らの啓蒙活動がその後の日本の文明開化や社会制度に大きな影響を与えたことは明白です。
森は、この後外交官として清国や英国に赴任し、帰国後、初代文部大臣に就任します。
薩摩藩英国留学生記念館 スタッフ 畠中敬子

薩摩藩英国留学生記念館
【電話】35-1865

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