脂肪肝とは、肝臓に必要以上の脂肪が蓄積された状態のことで、生活習慣病の1つです。
脂肪肝は、症状が出にくいことから放置されがちですが、放置すると肝臓の機能が低下して肝硬変になったり、肝臓がんが進行したりすることもあります。
■肝臓の役割と脂肪肝について知ろう
肝臓の役割の1つに「代謝」があります。代謝とは、胃や腸から吸収された栄養素を体内で利用できる形に作り変える働きのことです。食事からとった脂質や糖質は代謝され、体を動かすエネルギーの材料として使われます。使われなかった分は、脂肪という形で肝臓に蓄積され、食べ過ぎや運動不足が続くとエネルギーの材料として使い切ることなく、肝臓に脂肪が蓄積され続けます。脂肪が肝臓全体の30%以上を占めている状態を「脂肪肝」といい、成人の4人に1人が脂肪肝であるといわれています。
■休肝日を作って適正な飲酒量を心掛けよう
1日の適量(女性の場合は半分)
ビール:5度 中瓶1本(500ml)
焼酎:25度 0.6合(110ml)
ワイン:12度 2杯(200ml)
日本酒:15度 1合(180ml)
ウイスキー:43度 ダブル1杯(60ml)
酎ハイ:7度 レギュラー缶1本(350ml)
・週に2日連続した休肝日を作るのも大切!
■検診で脂肪肝を見つける
町では、40歳以上の男女を対象に腹部超音波検診を行っています。今年度最後の検診は8月17日~20日です。
■お酒を飲まない人ややせ型の人も脂肪肝に注意
お酒の飲み過ぎが肝臓に悪いことは一般的に知られていますが、日本人の脂肪肝の原因の多くはお酒の飲み過ぎではなく、食べ過ぎによるものだといわれています。また、やせ型の人でも肝臓には脂肪が蓄積されている場合があり、脂肪肝であるかどうかを体型だけで判断することはできません。お酒を飲まない人や、やせ型の人も脂肪肝に注意しましょう。
■日常生活の中で活動量を増やすことから始めよう
脂肪肝は、体重が減らなくても運動を続けることで改善されることが明らかになっています。1日に30分以上のウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を週に3回以上行うことをおすすめしますが、ハードルが高いと感じる方は、まずは日常生活の中で活動量を増やすことから始めましょう。
・歩くときは、大股や早歩きを意識する。
・デスクワークのときは背中を伸ばす。
・歯磨きや皿洗い、信号待ちのときは、つま先立ちやかかとの上げ下げを行う。
また、国立国際医療研究センター肝炎情報センターでは、脂肪肝を改善するための肝炎体操を紹介しています。肝炎体操は、背中や太もも、ふくらはぎの筋肉を鍛える効果があり、広い場所を必要とせずその場で行うことができます。
『国立国際医療研究センター肝炎情報センター参加型プログラム誰でも簡単にできる肝炎体操』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。
問合せ:保健福祉課 保険係
【電話】(0996)24-8932
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