令和6年度 施政方針(3)

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2　主要施策等の概要(続き)
基本目標5「活力ある産業と賑わいのあるまち」
農業においては、伊佐米をはじめとする品質の高い農産物の生産に関係機関等と連携して取り組み、伊佐産品のブランド化を推進してまいります。また、「食料・農業・農村基本法」の改正を見据えた農業振興策や、将来の農地利用方針を定める「地域計画」の策定について、着実に取り組んでまいります。
地域の担い手などへの農地の集積化や集約化をはじめ、農業用機械の導入や根深ねぎなどの重点作物の生産を推進することにより、安定的で収益性の高い経営体の確保を図り、併せて、新規就農者に対し、農業技術や機械導入などソフト、ハードの両面から支援することにより、持続的で安定的な農業経営を支援してまいります。
生産基盤である農地や農道などに関して、計画的な整備や適正な維持管理を推進し、地域における共同作業による農業用施設の保全管理や長寿命化などの取組に対する支援を継続して実施してまいります。
畜産においては、国等の補助事業を活用した施設・設備の整備により経営規模拡大を支援することで、市内飼養頭数の維持に努め、併せて、優良種雌牛の地域内保留により市場価値の高い子牛の生産を推進し、魅力ある地域畜産業の振興に努めます。
また、国内各地で散発的に発生している高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの家畜伝染病に関して、畜産農家の防疫対策の徹底を図り、関係機関と連携した侵入・感染拡大防止の取組に努めてまいります。
鳥獣被害対策では、猟友会との連携を密にし、鳥獣被害防止計画に基づく捕獲や侵入防止柵の設置などにより農林作物の被害防止を図るとともに、ジビエ(※7)等の普及啓発にも取り組んでまいります。
環境保全の取組に関しては、家畜排せつ物などの資源リサイクルによる有機肥料の利用を促進し、化学肥料の低減定着により環境にやさしい生産体制の構築に努めます。
林業については、林業従事者の雇用拡大等の取組への支援を行うなど担い手となる人材の確保・育成を促進するとともに、森林施業の集約化を図りながら、計画的な間伐や再造林等の森林整備を一層推進し、多様で健全な森林づくりに努めるとともに、森林所有者と林業経営者をつなぐ森林経営管理制度の円滑な推進を図ります。
また、防災・減災対策のほか、路網整備や高性能林業機械の導入による安定的な供給体制づくりを強化し、里山地域の特性を生かした森林づくりを進め、環境の保全に努めてまいります。
商工業においては、商工会と連携した創業セミナーや、専門家による商品開発、販路開拓、パッケージデザイン等の磨き上げのサポートを継続して実施するとともに、屋台村やもみじバルなどの民間イベントへの支援を行いながら、地域の活性化を図ってまいります。
また、立地企業や事業所等と連携を密にし、雇用の維持はもちろん、増設等の投資に向けた取組を行いながら、操業1年を迎えようとしている「サンキョーミート株式会社」や、「株式会社サイコックス」の操業に向けた支援等に注力するとともに、県の企業立地懇話会等を通して企業誘致の取組を進めてまいります。
地域産業の振興においては、新たな地域産品の創出の気運を高め、地域活性化に繋がるよう支援するとともに、ふるさと納税返礼品の内容の充実や、伊佐市ファンの獲得に努め、併せてふるさと会の支援を行い、交流の促進を図ります。
人材確保においては、市内企業を中心とした合同企業説明会を継続して開催するとともに、新たに高校生向け企業見学会などに取り組んでまいります。
観光においては、大型クルーズ船などの観光客の本市への誘導を進め、国内外からの観光客が訪れるよう、関係団体と連携し振興を図ってまいります。
また、インバウンド(※8)の誘致や経済効果に繋がるよう、国際交流を深めてまいります。
各観光施設やキャンプ場の誘客については、民間活力を活かして集客に努め、国・県・周辺自治体と連携して、効果的な観光客誘致とPR活動を継続してまいります。
地方に住みテレワーク(※9)を中心にした就業を行う人々が増えるなど、生活スタイルの変化は年々加速しています。自らの生き方や暮らし方を都市部から地方へ求める方々への対応として、子育てや教育において、自然豊かで住みやすい伊佐市の環境を生かし、幅広い世代に対応した移住・定住の推進を継続してまいります。
首都圏での移住・定住PRの取組を引き続き行うとともに、空き家・空き店舗バンクの内容充実を図り、移住体験住宅を活用しながら移住希望者の多様なニーズに応えるよう努め、伊佐を知ってもらい、伊佐を好きになって選んでもらえるよう取組を継続してまいります。

(※7)ジビエ…食材となる野生の鳥獣肉のこと
(※8)インバウンド…外国人が訪れてくる旅行のこと
(※9)テレワーク…情報通信技術を活用した時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方のことで、「Tel(離れて)」と「Work(仕事)」を組み合わせた造語