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自治体の皆さまへ

まちへの想い

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鹿児島県南大隅町

町内を巡り、まちへの想いを伺います。
今回は、島泊自治会長の上籠靖志さんにお話を伺いました。

■島泊自治会
本町の南西部に位置し、西側は鹿児島湾に面した海岸線と海岸まで迫った山との間に、島泊自治会があります。人口は約60人、旧島泊小学校・中学校の校区は、島泊自治会の1自治会で構成されています。
今年8月1日、旧暦の6月15日の晩、本町の無形民俗文化財に指定されている伝統行事「オギオンさあの嫁入り」が行われました。
1年間預かったご神体を次の当番の家へ運ぶ行事で、ご神体は自治会内の家を1年に1戸まわっていきます。
今も受け継がれている伝統行事です。

■自治会活動
島泊自治会では、清掃活動や敬老会、十五夜、グラウンドゴルフ大会、神社祭りなど、さまざまな事業が実施されています。
「島泊には五つの神様がいる。火の神様、十五夜、うっがんさあ、えびす神社、八島神社」
神社祭りは、えびす神社と八島神社のお祭りです。お祓いのあと、漁業を営む人が集落へ紅白の餅まきを行っていました。今は来てくれた方に紅白餅を渡しています。
十五夜には、海岸で綱引きと月見を行っています。「ここ数年はコロナの影響で月見を縮小していたけれど、今年は以前のようにできるのでは」と話されます。綱が引けない方も応援で参加します。
「実施することは地域の活気につながる。子どもたちがいれば、また違うかな」
上籠さんが子どもの頃、十五夜相撲は、小学校6年生の子どもたちの仕事でした。集落の皆さんは子どもたちに大きな声援を送ります。子どもたちの姿を楽しみに、たくさんの人が集まりにぎわっていたそうです。
自治会員の8割以上は、65歳以上です。「集落の行事を担っていた若い世代が少なくなり、青壮年だけでは難しくなってきた今は、老人会の方々にも協力をいただいている。できる人ができる限りで。みんなで自治会を支えている」と話されます。
「決まったら、みんなやるという感じ。例えば、オギオンさあもせっかく来るからと受け入れてくれる。協力してくれるからできる」

■これから
「若い人もいない、年齢を重ねていくとできない人も多くなっていくけれど、みんなで協力するしかないと思っている」
「やれるところをみんなで協力して、今の行事を精いっぱい存続していく」

上籠さんに自治会の印象を伺ったとき、「楽しい。まとまりがある。団結力はいいよ」と笑みがこぼれました。拝見した引き継ぎノートには、行事を写真を交えて詳しく記録されていました。
伝統を大切に守り続けていくこと、丁寧につないでいくこと、それを支えている皆さんの想いを強く感じました。

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