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自治体の皆さまへ

縁ひろがれプロジェクトレポート VOL.3

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鹿児島県南大隅町

■~モデル地区 辺塚東自治会 第2回目ワークショップ(8月20日開催)~
高齢化が進む南大隅町で、一日でも長く安心して地域で暮らすには?そんな切実な問いかけから始まったのが「縁(えにし)ひろがれプロジェクト」です。
今回は、辺塚東の方々の悩みを聞きながら課題整理を行いました。共有されたお悩みとそれに対する高橋信行氏(鹿児島国際大学教授)のアドバイスを紹介します。

(1)佐多地区での介護制度の悩み
これまで利用していた介護サービスの廃止が決まり、親や自分自身の今後が不安。サービスを受けられなくなるのでは…。
↓アドバイス
介護施設の課題については住民自身のアプローチが難しいですが、今の80代以上の世代は親の介護を経験し、ノウハウを持った方も多いです。地域の中で支えあえる仕組みを作るのも一案です。

(2)災害時避難の悩み
高齢者を連れての避難所は現実的に厳しいが自分だけ避難する訳にもいかず不安。
↓アドバイス
地域で避難訓練を行い、課題に対する対応策をイメージしてはいかがでしょうか。訓練や避難所での交流が思いのほか楽しいという声も聞きます。

(3)田畑相続の悩み
家と普段使っている田んぼ以外で、所有している畑や山などの土地がどこにあるか分からない。欲しい人がいるならあげたい…。
↓アドバイス
これについては多くの人が抱える問題のため行政からのサポートが必要不可欠です。専門の相談員を設けて、気軽に相談できる体制を作るのがいいかもしれません。

(4)ゴミ出しの悩み
ゴミ出しのルールが守られていない場合があり気になる(分別が雑になっていたり、自分が集積所に出したゴミ袋に別の人が勝手にゴミを追加しているなど)。
↓アドバイス
こういったケースを放置していると、自治会全体の雰囲気が悪くなりがちです。講習会を開く、話し合う場を設けるなど、定期的にルールをアナウンスする機会を作るのがいいと思います。

(5)自衛隊関係の悩み
昔は自衛隊と地域の交流活動や様々な協力関係があったが、近年はそのような機会が少なくなってしまい寂しい気持ちがある。
↓アドバイス
自衛隊は、地域を互いに支え合う貴重なパートナーです。行政からのアプローチも含めて、コロナ禍以降の関係性を改めて築いていくのがよいかもしれません。

高橋教授は「地域の社会資源を見直し、『助けられ上手』になっていくことが、辺塚の今後を考える鍵になる」とお話しされています。プロジェクトが進む中で、地域の方々の等身大の悩みを共有しながら、課題を可視化し整理する場が生まれつつあります。次回は今回の内容をもとに、行政がサポートできる部分と自治会でできる取り組みを明確化し、できることから実践していく作業に入る予定です。
(レポート:大杉祐輔)

問い合わせ先:役場介護福祉課
【電話】24-3126

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