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たるみず歴史・文化散歩 第47回

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鹿児島県 垂水市

■大正大噴火から110年 「たより新城」の歴史
○地元に根付いた情報誌
「たより新城」は、110年前の桜島の大正大噴火(大正3年1月12日爆発)の直後の同年12月、時の新城小学校校長の坂口助次郎氏の呼びかけに学校職員、児童、それに村の有志が賛同し、「新城時報」として発行されました。
第1号に、村で新聞を取っている人は僅か30人しかいない現状で改善進歩を図るには、知識道徳を進める必要があると発行の趣旨を述べられています。
主な内容としては、
(1)各青年会婦人会等の働きぶり
(2)学校や役場の有様
(3)村内の功労者
(4)産業に工夫をこらして出世した人
(5)子どもの成績
(6)農作物の作り方、手入れの仕方
(7)祝祭日の意義および祝い方
(8)世界の珍しい出来事
(9)故郷の現状を知らせる 等であり、桜島爆発で閉塞感に満ちている現状を解放したいという思いを感じることができます。途中休刊もあり、昭和初期に復刊しましたが戦争で廃刊しました。
戦後の昭和25年に「新城村報」として復刊しましたが、昭和30年市町村合併により休刊しました。
また、昭和44年に岩淵時吉氏と肥後信雄氏が「会誌おたけどん」をスタートし、昭和49年まで続けましたが、健康上の理由で休刊しました。戦争前後の休刊と垂水市への合併時の休刊を除けば、名称変更はありましたが、大正噴火から脈々と続いています。

○伝統を引き継ぎこれからも
昭和51年から今日まで48年間、新城地区公民館で維持管理するミニ・コミュニケーションの情報誌(以下「ミニコミ誌」という。)「たより新城」として、公民館主事が編集・発行を責任をもって発行しています。
現在は、A4版のサイズで、8ページのボリュームで年4回の発行です。新城地区内は、全戸無料配布、在外者には協力金として年3000円と一部の寄付金をお願いして運営しており、地区内400戸と在外300人に配布しています。
小学校・こども園の様子や地域行事、同好会活動等を写真をふんだんに使って紹介しており、好評を得ています。他にも、垂水市や新城地区の抱える課題など時宜を得た論評も掲載していますが、「地域づくりの在り方」など硬派な投書が減少しているのも現状です。
一方で、読者から寄せられる手紙も記事として掲載し、交流のきっかけとなっています。
これからも、伝統を引き継ぎ、さらに魅力ある地域のミニコミ誌となることを期待しています。

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