「けんしん」は、受けた後が大事です!
■「けんしん」は受けることが目的ではありません。
毎年、「けんしん」(健診や検診)を受けていますか?
町から受診券が送られてくるから、会社の指示だからと、受けているだけになっている方も多いのではないでしょうか。健診は受けることが目的ではありません。結果を振り返って自分の生活を見直す機会になります。
健診の意義と目的について理解して、健診の結果を有効に使いましょう。
■「けんしん」の目的は病気の予防です。
病気の予防には次の3つがあります。
▽一次予防
病気にならないようにする。生活習慣改善や予防接種など。
▽二次予防
病気になってしまった人を早期発見・早期治療する。
▽三次予防
病気になってしまった人の後遺症の進行を防ぐ。リハビリなど。
■「健診」と「検診」の違いは?
単なる漢字の間違いではありません。健康状態を調べる「健診」と、特定の病気を早期発見するための「検診」です。健診は一次予防、検診は二次予防になります。
「健診」は健康診断の略であり、健康を診断するものです。会社で行う定期健診や、特定健診(特定健康診査)が主なものになります。
肥満はないか、血圧は大丈夫かなど、体の全体的なチェックとなり、生活習慣を見直すことが目的です。健診結果で日常生活の改善が必要という判定や、精密検査受診の案内があった場合「何も症状がないから、このままで大丈夫。」と放置しては、健診を受けた目的を果たすことができず、もったいないですね。
一方、「検診」はガン検診(胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がん、乳がん等)や、歯科検診など、特定の臓器を検査することを目的としたものです。予防医学的には、早期発見が目的ですから、二次予防の検査になります。
こちらも、精密検査受診の案内があった場合に「前回も大丈夫だったから、今回も大丈夫。何も症状がないから大丈夫」と放置すると、病気の早期発見の機会を逃す可能性があり、せっかく検診を受けたメリットが無くなる可能性があります。
「自分の健康は自分で守る」ために、健診や検診は大切です。
■「健診結果」活用のポイント!
1.検査数値の経年変化を見る
年に一度は健診を受け、各検査項目の数値が過去からどのように推移しているかをチェックして、自分のからだの変化を確認しましょう。また健診結果はファイルに綴じるなどして保管しておきましょう。
2.動脈硬化リスクの重複をチェック
検査項目1つずつ見るだけでなく、複合的に検査項目の結果をみて、肥満・高血圧・脂質異常・高血糖などの動脈硬化リスクが重複してないか否かもチェックしましょう。
3.検査数値の原因を自分なりに振り返る
検査結果がよかった人もよくなかった人も、なぜよかったのか、なぜ悪かったのかの原因を自分の生活習慣から見つけましょう。悪かった人はそれを改善し、よかった人はそれを継続するよう心がけましょう。
4.生活習慣の改善成果をみる目安にもなります
これまでの努力の効果を確認し、あらためて医師や保健師等に相談するきっかけになります。
5.「早期発見、早期治療」のチャンス!
要精密、要治療と診断された方は、なるべく早く医療機関へ受診しましょう。
■5月の集団健診で「特定健診」「長寿健診」を受診された方に「健診結果報告会」をご案内しています。(*詳細は健診時に受け取ったチラシをご覧ください)
・健診結果の見方を、丁寧にご説明します。
・健診結果から、保健指導の対象になった方には、生活の状況を伺いながら一人ひとりに合わせた生活習慣の見直しについて相談に応じます。
・保健師・栄養士・看護師が「健康相談」に応じます。「病院に行くほどでもないかな」と気になっている体調についてのお困りごとの相談に応じます。
・だしを効かせた「減塩みそ汁」の試食など行っていますのでぜひ、味わってみてください。(一部の会場で実施)
■健診後の「保健指導」を受けて、ますます健康になった方の例「記録をつけると見えてくることは?」
▽Aさん(50代・男性・建設業)の5か月で、体重-5.9kg・腹囲-4cmの成功例
・Aさんは、3日に1回のペースで友人と飲み会をしていました。
・健診で「メタボ判定」に該当
(1)体重を朝・晩に測り記録を付けた
(2)飲むときのつまみの内容を変更した
(3)ビール3缶→2缶に減酒
(4)ウォーキングを続ける
「飲み会」の楽しみは諦めなくても、5か月で体重-5.9kg腹囲-4.0cmに成功!
問合せ:健康長寿課健康増進係
【電話】43-5900
<この記事についてアンケートにご協力ください。>