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知名町文化財探訪 ~中甫洞穴(なかふどうけつ)~

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鹿児島県知名町

昨年行われた知名町文化財人気投票で1位…ではなく9位の中甫洞穴についてご紹介します。
「何故1位の紹介じゃないのだ!」と思ったそこのあなた!
実は中甫洞穴は歴史が深く、今、改めて注目されている遺跡なのです。

◆中甫(なかふ)洞穴とは!?
中甫洞穴は昭和57年に初めて発掘調査が行われました。洞穴内からは、縄文時代早期の南島爪形文土器(6000~7000年前)や、貝殻を使って文様をつけた連点波状文土器、九州の轟式土器とよく似た土器が見つかりました。これらの土器は、周辺地域を含めても出土事例の少ないもので、まだまだ謎の残る土器です。加えて、石でつくった石斧、貝や牙を使った装飾品、当時の人々が食べたイノシシやウミガメの骨が出土しており、太古の昔から、この地に人々が生活していた痕跡が色濃く残っています。この成果は沖永良部島、ひいては南西諸島の考古学研究に大きく寄与するもので、現在では県の指定文化財になっています。

◆ホットな洞穴遺跡
近年では、沖縄・徳之島を中心に洞穴遺跡の発掘調査が実施されています。調査では、南西諸島の考古学で空白の時代とされてきた旧石器時代~縄文早期の間の遺物がぞくぞくと発見され、少しずつこの時期の歴史が明るみになってきています。そういう意味では、洞穴遺跡は凄く注目されている遺跡なんです。沖永良部島は地質が石灰岩でできており、洞穴もいくつか見られるので、もしかしたら深い歴史を秘めた遺跡がどこかにあるかもしれません。
ということで、今回は中甫洞穴について取り上げてみました!おわりに…他にも、知名町では和泊町と合同で「トゥール墓」の国指定史跡に向けた取り組みも行っています!皆さんの足元にはまだまだ知らない歴史が眠っています。一度足を運び、太古の歴史を肌で感じてみてはいかがでしょうか。

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