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第44回 キジカケル突撃レポート ~矢立農村公園「せせらぎの里」を知って、遊ぼう編~

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鹿児島県 薩摩川内市

皆さんは、矢立農村公園「せせらぎの里」(祁答院町黒木)をご存じですか?
豊かな自然の中で昔懐かしい農村風景を楽しみながら、自然遊びの体験ができると聞きました。
そこで今回は、公園ができるまでの歴史や、この季節にぴったりの体験を紹介します。

■公園の歴史
今回は、初代黒木矢立農村公園管理組合長の牧田正明(まきたまさあき)さんと現組合長の内ノ倉正己(うちのくらまさみ)さんに公園が整備されるまでのいきさつや公園に対する思いを聞くことができました。

○牧田さん
1996年、農村自然環境整備事業として国から当時の祁答院町へ予算が交付されたそうです。その事業を使った、地域活性化のための取り組みについて、各集落で膝を寄せ、知恵を出し、話し合いを重ねました。その結果、

“将来を見据えた事業ができないか”
“昔の農村風景を残しつつ、自然の豊かさを感じる澄んだ空気やきれいな水を生かしたい”

この2つの意見にまとまりました。それを町に提案し、さらに町の担当者と話し合い、まずはワサビ作りに挑戦しました。すると、水がきれいなため生育が良く、上手くいったのです。
その後、町から管理をしてほしいと依頼され、矢立農村公園管理組合をつくることになりました。
それからは、当時の棚田を残しつつ、ニジマスの養殖や誰もが楽しめる釣り堀、水車を使ったコメ作りなど、自然を生かした取り組みを考え、2000年3月22日に開園しました。
※ワサビは現在、栽培を休止しています。

「特に工夫したところは、お客さんへの対応と環境づくり。ニジマスが釣れた後、お客さんが食べやすいように下処理をしたり、園内の自然を維持できるよう、整備を徹底しました。お客さんに『また来たい!』と思ってもらえるように管理しています。経費の使い方など苦労したこともたくさんありましたが、休日には人が多く来園し、リピーターも増え、将来を見据え、この事業に取り組んで良かったと、地域の活性化を感じられました」と笑顔で話してくれました。

○組合長を引き継いで
現組合長 内ノ倉さん
「孫を連れて、来園者として公園を訪れると、澄んだ空気や水を肌で感じ、昔ながらの水車や棚田、春に咲く満開の桜などを見て、自然豊かで風情(ふぜい)があるなぁと思います。黒木地区にすてきな公園があることを実感し、やりがいを感じる瞬間です。これからも昔ながらの景色を維持しながら、人との交流の場、息抜きの場であってほしいと思っています」と話してくれました。

組合のメンバーは、広く募集を掛けるのではなく、組合員から身近な人たちへ声を掛けてなんとかつないでいるとのこと。改めて人とのつながりでできている事業だと感じるそうです。

■どんな体験ができるの?
○ニジマス釣り
1人100円で釣りざおの借用、1尾250円で買い取りができます。バーベキューセットの貸し出しも行っているため、釣ったニジマスをおいしく食べることができます。

○ニジマス釣りのアドバイス
ポイント1…針先を、エサから少し出す!
ポイント2…釣り糸を左右に少しずつ流しながら誘いを掛けて、釣る。
ポイント3…エサは川底についてもOKです。
ポイント4…2~3回、魚が飲み吐きします。タイミングを見て、素早く合わせてください。

○バーベキューセット
1セット1200円で貸し出しを行っています。当日借りることもできますが、休日は予約をおすすめします。また園内は、食料などの持ち込みも可能なので、ニジマスだけでなく、お肉や野菜などを焼いて食べることができちゃいます。

その他、春には満開の桜の中、澄んだ空気やきれいな水を感じながら、園内を散策するのもおすすめです。

■友達と体験してみました
今回は実際にニジマス釣りを体験し、その場で焼いて食べてきました。
ニジマスが集まる場所を目がけ、釣り針を垂らすも、餌だけ食べられてしまうことも(笑)それでも、管理人さんが丁寧に教えてくれるので安心して釣りを楽しむことができました。
釣ったニジマスは、管理人さんがその場で針やはらわたを取り、塩で味付けをしてくれました。炭で火もおこしてくれるので、自分たちで加減を見ながら焼いていきます。
串に刺さったままの焼けたニジマスにかぶりつくと…身はホクホクで塩気が効いて臭みもない!口の中が幸せでいっぱいになりました。魚が苦手な方にもおすすめです。

園内では、利用者の声を聞くアンケート調査も行っています。その一部を紹介します。

「休日、人が多く忙しい中、お世話になりました。ありがとうございます。また行きたいです」
「初めて利用させていただきました。当日にもかかわらず、バーベキューセットも利用させていただきました。息子も大喜びでした」
「毎回楽しませてもらってます。また来ます。」
「ニジマスがおいしかったです」

など、利用者からの評判も高く、リピーターも多いとのこと。特に、気軽にニジマス釣りができるだけじゃなく、その場で焼いて食べられるのが好評みたいです。

■古き良き歴史を感じて
今回、取材の中で、もともと棚田だった場所が現在の公園の姿に生まれ変わったこと、そしてそれを維持していることを知り、地域への愛着を感じました。
時代が進むにつれて、どんどん新しいものが生まれる。それでも、

“黒木地区のありのままの自然を残したい”
その気持ちが実を結び、人のつながりが続いている。そう感じました。
新緑のみずみずしさを感じながら、気持ち良く過ごせる季節です。皆さんもぜひ、友達や家族と過ごしてみてはいかがですか?

皆さんが知りたいことや紹介したいことなどがありましたら、情報をお寄せください。

問合先:本庁秘書広報課企画総務・広聴広報G
【電話】内線4122

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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