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【特集】生きる力を育む、キャンプのススメ(2)

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鹿児島県霧島市

■心も体も温まるたき火のススメ
キャンプの楽しみといえば、たき火という人は多いのではないでしょうか。
涼しい季節は、たき火をするのにうってつけ。ここでは、たき火の魅力と楽しみ方を紹介します。

IHのコンロや電気ケトルなどが普及し、生活が便利になるに従って火を扱う機会が少なくなっています。
「火が燃えて、消えていく。そのはかなさがたまらない」とたき火の魅力を話すのは、県キャンプ協会の川畑和也さん(31)です。

▽たき火の癒やし効果
たき火はキャンプならではの楽しみの一つであり、あるとないとではキャンプの楽しみ方も変わります。「暖をとったり調理をしたりするだけでなく、火を囲むと心に安らぎが生まれ、心を開いたコミュニケーションにつながるなど心理的な効果もあります。木が燃える匂いやパチパチとはぜる音を感じながら、リラックスした時間を過ごしてほしい」とほほ笑みます。

▽火を学ぶ
火の危険性を知っていても、火を目の前にしたときに正しく対処できるとは限りません。「たき火で熱した鍋を素手で触ってやけどをした学生や、たき火がきれいだからと火を直接触ろうとした子どもがいました。火が熱いと頭では分かっていても、実際に火を扱う経験が不足すると、こうしたことが起こるんだと衝撃を受けました。危ないからと火を遠ざけるのではなく、正しい扱い方を学ぶ体験が必要。キャンプは火の扱い方を学ぶには最適な場です」

▽火を楽しむ
人類は火を扱えるようになったことで、文明が発展したといわれています。中でも火は、生きる上で欠かせない食事に劇的な変化を与えたともいえます。「たき火で調理すると、何を食べてもおいしく感じるから不思議です。簡単なものから手の込んだ料理までさまざまですが、最初は素材そのものを焼くだけの料理がお勧め。まずは簡単なたき火料理から体験してみませんか」

◆キャンプやたき火の魅力を紹介した今回の特集。仲間や親子、1人でも楽しむことができる身近なレジャーでありながら、さまざまな学びがあることを紹介しました。
豊かな自然があってこそ楽しめるキャンプ。自然の中にお邪魔しているという気持ちを忘れずに、ルールやマナーを守って楽しみましょう。秋こそ、キャンプに出かけてみませんか。

県キャンプ協会
川畑 和也さん(31)
鹿児島市在住。鹿児島大学助教。キャンプで子どもたちの成長を感じられるのが喜び。

■火おこしの手順
火の取り扱いには十分注意しましょう
○必要な物
・たき火台
・火ばさみ
・革手袋
・ライター・マッチなど◦まき・枝
・たき付け(麻繊維、松ぼっくり、着火剤など)
(1)たき付けの上に、細く割ったまきや枝を置く
(2)(1)の上に、中くらいの太さのまきを円すい状に組み、たき付けに着火
(3)火が安定してきたら太いまきを入れる

■放り込むだけで抜群のおいしさになるたき火料理
たき火料理は原則、火が小さくなってから行いましょう。
◇焼き芋
(1)サツマイモを水でぬらし、アルミホイルで包む
(2)ぬらした新聞紙で包む
(3)さらにアルミホイルで包み、たき火で30分ほど焼く

◇焼きりんご
(1)リンゴの芯をくり抜く
(2)火を通りやすくするため、竹串などでリンゴの表面に20カ所ほど穴を開ける
(3)芯を抜いた穴に砂糖、シナモンを各大さじ1、バター小さじ1/2を入れる
(4)アルミホイルで包み、ぬらした新聞紙で包む
(5)さらにアルミホイルで包み、たき火で30分ほど焼く

●INTERVIEW
「私が無心になれる時間」
宇都 光子さん(51)国分在住
もともとアウトドアが好きで、趣味のテニスやオフロードバイクの仲間とキャンプを楽しんでいました。コロナ下になって始めたのが車中泊キャンプ。週末の息抜きに1人で行ったり、夫婦や仲間で行ったりします。
涼しい時期に恋しくなってくるのが、たき火。揺らめく炎を眺めながら無心でまきをくべていると、小さな悩みなど忘れていられます。火のぬくもりを感じながら静かに星空を見上げていると、とても癒やされるのでお勧めですよ。

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