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【特集】行田市・桑名市・白河市の “おたから”を見にいこう(2)

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三重県桑名市

■「武門の遺産(レガシー)」展に登場!三市のおたから解説
展覧会では、三市の持つさまざまな「おたから」を観賞することができます。それぞれの見どころをお聞きしました。

○10/28(土)、11/12(日)・18(土)には学芸員による展示解説会が開催されます。詳細は桑名市博物館へお問い合わせください。

小峰城歴史館
学芸員 小野 英二(えいじ)さん

行田市郷土博物館
学芸員 浅見 貴子(たかこ)さん

◆戦場でひときわ目をひく風格ある鎧兜
○黒糸威二枚胴具足(くろいとおどしにまいどうぐそく)[埼玉県指定文化財]
松平忠明が大坂の陣で着用したと伝えられている、鎧兜一式。鉄製の兜は黒漆、胴は鉄製の小札(こざね)(短冊状の板)を朱漆で塗って黒糸で結び合わせたもので、素晴らしい仕上がりとなっています。武勇に優れた忠明にふさわしい風格を備えています。
(忍東照宮蔵・行田市郷土博物館寄託)

◆名だたる武将が保有した、家紋の図柄を散りばめた華やかな兜
○家紋散置手拭形兜(かもんちらしおきてぬぐいなりかぶと)[行田市指定文化財]
桐・三つ葉葵・梅・菊・剣花菱(けんはなびし)・撫子といった紋が金や銅で散らされている兜です。信長、秀吉、家康といった有名武将が保有した後、松平忠明へと伝わったとされています。大名家にふさわしい華やかさが特徴です。
(忍東照宮蔵・行田市郷土博物館寄託)

◆大名の奇抜ファッション!?赤い水玉柄の陣羽織
○樺色羅紗地(かばいろらしゃじ)水玉文様陣羽織(みずたまもんようじんばおり)
阿部家の藩祖、忠秋が着用したとされる陣羽織です。赤い大きな水玉がランダムに配置され、ひときわ目をひくデザインになっています。将軍徳川家光の御前で行われた馬揃え(騎馬の優劣を競い合う行事)で着用したと記録されています。
(小峰城歴史館蔵)

◆花の美しさを詠み、永久の平穏を祈った仲良し夫婦による短冊
○松平定信・至誠院筆(まつだいらさだのぶしせいいんひつ)和歌短冊(わかたんざく)
松平定信と、その継室(後妻)である至誠院による2枚の短冊には、それぞれ植物を愛でる和歌が記されています。2人は仲がよかったようで、定信の自筆日記「花月日記」には家族とともに舟遊びを楽しむ様子などが記されています。
(桑名市博物館蔵)

◆詩歌や銘文、寄進状、兵法許可状の写しなどを記載
○政餘雕玉(せいよちょうぎょく)[桑名市指定文化財]
松平定綱の詩歌や、神社仏閣へ寄進した梵鐘(ぼんしょう)や石灯籠(いしどうろう)の銘文などをまとめたもので、定綱の学問への強い興味関心がうかがえます。松平家菩提寺(ぼだいじ)である照源寺の住職が、定綱の祐筆をつとめた由井四郎兵衛次房に依頼して、編集・奉納しました。
(照源寺蔵)

◆鞠(まり)と戯れる唐獅子をモチーフにした香炉
○青銅製玉取獅子香炉(せいどうせいたまとりししこうろ)
大きく開いた口から煙が出る姿を想像すると、思わずくすっと笑ってしまうユーモアあふれる香炉。東洋の想像上の動物である唐獅子は、招福除災の力を持つとされています。阿部家に伝来した調度品の一つです。
(小峰城歴史館蔵)

《企画展概要》
武門の遺産―徳川家を支えた忍・桑名・白河―
日時:10/28(土)~11/26(日)
時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
場所:桑名市博物館
入館料:高校生以上500円、中学生以下無料
休館日:月曜
主催:行田市・桑名市・白河市合同企画展実行委員会
助成:公益財団法人岡田文化財団

「企画展では、三方領知替にまつわる資料のほか、徳川家との縁を感じられる文化財、3つの大名家に伝わる美術工芸品などを展示しています。この企画展を通して、三市の縁や桑名の歴史について興味を持ってもらえるとうれしいです!」

※三市合同企画展の開催を記念して、図録(左(本紙PDF版5ページ参照)・1,000円)と限定御城印(右(本紙PDF版5ページ参照)・300円)を販売します。図録には本企画展で展示している作品のほか、行田市や白河市の会場でのみ展示された作品も全て解説文とともに掲載されています。

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