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三重大学 海女研究センターだより vol.11

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三重県鳥羽市

三重大学大学院生物資源学研究科附属紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター附帯施設水産実験所(以下、水産実験所)が鳥羽市小浜町に開所して2年半が経ちました。また、旧小浜小学校には水産実験所の宿泊施設および三重大学伊勢志摩サテライトの伊勢志摩産業振興教育研究センターも設置し、地域のかたがたのご協力のもとでさまざまな教育・研究プロジェクトを進めています。
水産実験所では夏季を中心に宿泊を伴う実習のほか、学外のかたがたや小中学生向けの施設見学なども行っております。水産実験所には3人の教員が常駐しており活動内容は多分野におよびますが、今回は山本が紙面をお借りして鳥羽市での海洋教育推進事業についてご紹介いたします。
鳥羽市教育委員会は鳥羽市内の教育研究機関などで構成される海洋教育推進委員会を組織し、令和4年度を海洋教育元年としてさまざまな海洋教育プログラムを作成し、具体的な取り組みを開始しました。その中で我々は独自の海洋教育プログラムの構築と実践、既存の海洋教育プログラムのサポート、これらのプログラムが児童生徒や地域に与える影響についての調査などを行っております。
令和5年度の初めには、加茂中学校の理科の授業として生物採集・観察のプログラムを実施しました。このプログラムは、鳥羽市レッドデータブックも活用し、自分たちの校区の自然環境とそこに暮らす生き物に実際に触れてもらう機会として、担当の中学校の先生とともに構築したものです。夏には菅島小学校での生物採集・観察を、秋にはスナメリの観察、冬には鳥羽東中学校でのウニの発生観察授業のサポートを計画しています。海洋教育プログラムが児童生徒らに与える影響の調査では、児童生徒に貸与されているタブレット端末を用いてアンケートを行い、リアルタイムで集計結果が関係者に共有されるシステムを構築・運用しています。アンケートの内容は、小学校5年生から中学3年生までを対象とした年1回の全体アンケートと、特定の海洋教育プログラムの前後に実施する個別アンケートの2種類を用意しています。このアンケートの実施に際して、対象となる児童生徒の保護者のみなさまに向けて実施同意書を配布・回収させていただいております。保護者のみなさま、現場の先生がたにはお手数おかけしておりますが、調査結果を海洋教育全体の質の向上に役立てておりますので、引き続きご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
(助教 山本康介)

問合せ:三重大学海女研究センター(三重大学人文学部総務担当)
【電話】059-231-9195

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