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アイフレイル~あなたの目は大丈夫?

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兵庫県高砂市

2020年から開始されたフレイル健診。「フレイル」とは年齢を重ねて心身が弱る状態を指し、衰弱を意味する「frailty」に基づく言葉です。
近年の高齢化社会に伴って、厚生労働省の「健康日本21(第2次)」でも、「国民の健康増進の推進に関する基本的な方針」の中で「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」を目標に掲げています。フレイルを予防し、要介護にならないようにすることで健康寿命を伸ばすことが目指されています。
厚生労働省は、健康寿命を伸ばすための施策のひとつとして「フレイル対策」を挙げており、「フレイル健診」が全国で開始されました。
目に関しても健康寿命を伸ばすことが、転倒の予防や介護のいらない独立した生活を守ることにつながります。そこで掲げたのが「アイフレイル対策」です。

アイフレイル対策の目標としては、
1.視覚障がいにより日常生活が制限される人を減らすこと
2.自立機能の低下により、要介護状態に至る人を減らすこと
3.読書、運転、スポーツ、趣味などの人生の楽しみや、快適な日常生活が制限される人を減らすことです。

視機能低下があると、予期しない転倒は見えている人の2.3倍多く、25から45パーセントが「うつ」を発症するといわれています。見えにくいのは年のせいと諦めずに、眼科検診を受けましょう。
特に40歳以上の人は、目の病気が悪くなる前に自己チェックが重要です。

1.目が疲れやすくなった
2.夕方になると見えにくくなる
3.新聞や本を長時間見ることが少なくなった
4.食事の時にテーブルを汚すことがある
5.眼鏡をかけてもよく見えないと感じる事が多くなった
6.まぶしく感じやすい
7.まばたきしないと見えないと感じる事が多くなった
8.まっすぐの線が波打って見えることがある
9.段差や階段で危ないと感じたことがある
10.信号や道路標識を見落とした事がある

2つ以上当てはまった人はアイフレイルかもしれません。自己チェックツールは、アイフレイルのホームページからもご覧になれます。
上記の症状は、点眼や眼鏡を合わせるだけで症状が改善する場合もあります。また、それがきっかけで全身の病気が見つかることもあります。毎日刻々と症状が進行していると、どちらか一方の眼が見えにくくなっても、他方の眼がカバーしてしまい、頭の中で一つの情報として処理してしまうので、気付きにくいのです。
例えば、緑内障が日本人の失明原因の1位である理由は、かなり進行しないと視野が欠けていることを自覚しにくいためです。時々片目を隠して、自己チェックすることをおすすめします。早期発見が目の健康寿命の鍵です。

高砂市医師会
眼科医 福永 とも子

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