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令和5年度町政執行方針(1)

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北海道中頓別町

令和5年第2回中頓別町議会定例会の開会にあたり、小林町長から町政の主要な方針が述べられました。

何より新型コロナウイルス感染症や国際情勢、物価高騰などで冷え込んだ経済、諸産業の振興と町民生活に生じている先行きへの不安を解消する取り組みを優先して、仕事をしていくことが求められていると思います。
町の最上位計画である第8期総合計画はスタートして2年目となります。総合計画が目指すまちの未来の実現に向け、重点プロジェクトとして位置付けた新しい学校づくりや、地域共生社会の実現、地域公共交通の確保、ゼロカーボン推進などの各種取り組みの強化を図るとともに、町民アイデアによる7つのアクション実現に向けたステップアップとなる活動をさらに推進していきます。また、人口減少・地方創生の取り組みとして、中頓別町総合戦略に基づく地方創生推進交付金を活用した中頓別版コモンズ形成事業(「共助」の仕組みづくり)をさらに深化させていきたいと考えています。

◆1.教育「将来を生きる力を育むまち」
教育については、教育行政執行方針を尊重し、力を合わせてその推進を図っていきます。
昨年度は、文部科学省の新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業に採択され、「まちの人とともにつくる人生100年の学びの拠点」づくりに向けた構想をまとめ基本計画を策定しました。これから建設を目指す学びの拠点は、人口減少を見据えた上で、子どもから大人まですべての町民が生涯を通して学び続けるための拠点と位置付け、大人が学ぶことを本気で楽しむ環境で子どもたちも学ぶということを大切に考えています。共生、共創、好奇心を理念とし、自然・環境、対話・協働を大切に進めていくこととしています。この実現に全力で取り組んでいきたいと考えています。

▽幼小中をとおして生きる力を育むまちづくり
新型コロナウイルス感染症対策で、子どもたちの日常生活、学びや育ちのためのさまざまな活動の中で制限を受けてきました。この影響は、決して少ないものではなかったと感じています。
今年度は、公認心理師の資格を持った教育指導主事を配置しました。コロナ前に戻すだけではなく、幼小中一貫の中頓別学園づくりに取り組む中で認定こども園、小中学校の教育内容の充実を図っていくとともに、子どもたちひとりひとりに寄り添い、心身の健康にも配慮し見守っていける体制を築いていきたいと考えています。

▽子どもたちがいずれはまちに戻りたいと思える気持ちを育むまちづくり
人生100年学びの拠点は、建物で完結するものではなく地域全体がひとつの学び舎になることだと考えています。ここに住んでいる町民のためだけでなく、この町で学び育った全ての人のために生涯にわたって関わっていける学び舎であり、こころの拠りどころであり続けていって欲しいと願っています。
職業の選択やライフスタイル、価値観も多様であることから、全ての子どもたちが町に残ることはないと思いますが、人生の分岐点でそれぞれが選択をしていく中で、一人でも多くの子どもが残るあるいは帰ってきてもらえるよう、生涯における「学び」を軸としたまちづくりを進めていきたいと思います。

▽大人もいっしょに学べるまちづくり
前述しましたが、「大人が学ぶことを本気で楽しむ環境で子どもたちも学ぶ」ことが、子どもたちの学ぶ意欲を高めていくことにつながり、大人にとっても学ぶことの楽しさをより高めていくことにつながっていくと考えています。
地域で培ってきた文化や知恵を引き継ぎながら、それを深めていく学びを地域全体で大切にしていきたいと思います。大人が働き、学び、楽しむ姿を子どもたちに見てもらい、異世代が交流して地域の魅力を伝えあったり、さまざまな新しい試みにも挑戦する喜びを広げていけるよう生涯学習の輪を広げていきます。

◆2.しごと「資源を継承し新しい産業や働き方を生み出すまち」
▽今ある資源を承継し新しい仕事をつくるまちづくり
生産資材の高騰等により厳しい経営状況にある酪農業に対して、酪農振興支援事業、中山間地域等直接支払交付金交付事業、各種団体への支援等を継続するとともに、良質粗飼料の確保と酪農家の労働力の軽減による経営の安定化を図るため、道営草地畜産基盤整備事業による草地整備改良と哺育・育成牛の預託施設の整備を行い、町営牧場と連携した運営体制の準備を進めていきます。
また、本年度より醸造用ブドウの本格的な栽培を開始し、中頓別産ワインの製造を目指していくほか、地域ブランドとして定着してきた『なかとん牛乳』を核とした6次産業化の推進を図っていきます。
林業では、森林環境譲与税を活用し、地域材の有効活用方策や森林整備に対する支援施策の検討を進め、町有林や私有林における森林整備をより一層進めるほか、森林環境の保全、担い手対策、林道整備、公共施設等での地場産木材の活用方法の検討や木育活動等による森林づくりへの理解・機運醸成を図っていきます。
商工業関係では、新型コロナウイルス感染症の影響により停滞している地域経済活動の活性化を図ることを第一に、事業承継や起業等による地域の商工業者数の維持や振興について関係機関と連携して進めていきます。
観光振興では、コロナ明けの観光需要回復に向けて、新たな観光ニーズの調査や中頓別町ならではの魅力ある観光メニューづくりなど、関係者と連携し進めていきます。また、インバウンドの受け入れ体制の醸成を進めていきます。

▽多様な働き方と暮らし方が選択できるまちづくり
町内事業所へ人材派遣を行う「中頓別町特定地域づくり事業協同組合」を核とし、地域の労働力確保対策に取り組んでいきます。また求人情報の発信や求職者への就業あっせんなどを行う無料職業紹介所の運営、さらには「くらしとしごとの相談窓口」として、仕事や暮らし、おためし暮らしなど積極的な情報発信をすることで移住・定住の促進を図っていきます。
この町でいつまでも暮らし続けることができるよう、住民相互に支えあう共助の仕組みづくりを構築する「コモンズ形成事業」を進め、市街地遊休施設を利活用した地域の拠点づくりやその改修に向け検討を行っていきます。

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