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自治体の皆さまへ

特集 布袋座火災から受け継ぐ意志 暮らしを守る消防(2)

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北海道倶知安町

■布袋座火災から80年がたった今~消防署長の思い~
倶知安消防署署長 久保宇泰(くぼひろやす)さん

▽3月6日のあの日を胸に刻んで
布袋座の火災が起きた「3月6日」という日は、消防として、町民として、決して忘れてはいけない日だと思っています。また、町民にもこの事件のことを思い出してもらい、「冬は特に怖い」ということを再度認識してほしいと考えています。
当時からかなり年数が経過し、私たちを取り巻く環境は変わってきていますが、まずは火災を起こさせないことが大事です。万が一、起きてしまった場合には、誰一人として犠牲者を出さず、助けることが我々の使命であることを、この惨事から引き継いでいます。

▽毎年3月6日に消防訓練を行う意味
消防では、昔から毎年「3月6日」に消防訓練を行っています。1日でもずれてしまったら、意味がないと思っています。消防士の我々が忘れないように、また、町民に改めて啓発する意味が込められている訓練です。
消防の新人は、はじめに避難訓練の計画などを行う「消防係」に配属することが多いです。理由の1つとして、この惨事を知ってもらいたいと考えているためです。
訓練は、小学校やスーパー、駅周辺など、さまざまな場所で実施しています。

■火災から命を守るポイント 逃げ道の確保を!
現在は建物の基準が厳しくなり、火災が起きても逃げ道が確保できていたり、燃え広がりにくい造りとなっています。しかし、家具や物の置き場を間違えると逃げ道がなくなるため、注意が必要です。
また、夏は通れても、冬は雪でふさがることもあるため、除雪は自分と家族の命を守るために重要となります。

■火災を防ぐためのポイント 火気取り扱い注意!
近年は、火を利用する機器が進歩し、火災の危険性は低くなっています。機器をきちんと使用すれば、火災は防ぐことができます。しかし、機器を使用する人が適当に扱ってしまったり、使い方を間違えてしまったりすることで、火災が起きてしまいます。日頃から火を使用する機器や火気の取り扱いには、注意してください。

■ようこそ倶知安町へ!
4月に神文美さんと佐々木翔太さんの2名が消防署で採用されました!
災害のときに駆けつけてくれる心強い仲間が増えたので紹介します。

▼小樽市を除く後志管内初の女性消防士!「神文美(じんあやみ)」です
生年月日:平成13年6月4日(21歳)
出身地:青森県青森市
学生時代の部活動:バレーボール(中学~高校)

▽消防士を目指したきっかけ
学生時代の部活動中に友人が倒れてしまい、そのときに駆けつけてくれた救急救命士の対応を見て、憧れたのをきっかけに、救急救命士や消防士に興味がわき、この道に進むことを決めました。

▽これからの目標
日々の訓練を通して、体力面が劣っていると感じているため、まずは訓練を頑張りたいです。将来は、女性特有の柔らかさを生かした活動をして、一人でも多くの人に寄り添い、安心感を与えられる消防士になりたいです。

▽皆さんへメッセージ
町民の皆さんに親しまれやすく、近しい存在になり、頼ってもらえるように頑張ります。
一緒に住みやすいまちづくりを進めていきたいと思っています。

▼「佐々木翔太(ささきしょうた)」です
生年月日:平成12年8月3日(22歳)
出身地:岩内町
学生時代の部活動:空手部(小学~大学)

▽消防士を目指したきっかけ
中学校の社会科見学で、消防士の仕事を見学したことがきっかけでした。対応してくれた方がとても優しくて「こんな消防士にないたい」と自分の憧れの存在となりました。

▽これからの目標
早く先輩方に追いつけるよう、まずは筋力アップを目指します。
将来は、あのとき憧れた消防士のように優しく、親しみやすい消防士を目指し、消防署内外で頼られる人になれるよう頑張ります。

▽皆さんへメッセージ
町民になったり、消防士になったりということが、つい最近の話なので、早くこの町になじんで、よい活動ができるように頑張っていきたいと思います。

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