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特集 倶知安のじゃがいもができるまで(1)

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北海道倶知安町

現在、倶知安町ではじゃがいもの収穫作業が始まっています。
この町はじゃがいもの収穫量やその味で、名高い地域です。今月号の特集では、倶知安のじゃがいもができるまでの過程や生産者の思いをお伝えします。

■倶知安で作られているじゃがいもの品種は?
倶知安で最も有名なじゃがいもの品種は「男しゃく」です。ここで収穫されるじゃがいもの約6割が「男しゃく」であることから、イメージキャラクターの『じゃが太くん』と『じゃが子ちゃん』のモチーフにもなっています。
現在、「男しゃく」の他に「きたかむい」「とうや」「キタアカリ」の4品種が主に生産されており、倶知安・羊蹄山麓ブランドとして、日本全国に広く出荷され、愛されています。

■じゃがいもの収穫量は?
倶知安のじゃがいも農地の面積は約950ヘクタールで、町役場(約4160平方メートル)約2280個分に相当します。
そんな広大な農地で生産されるじゃがいもの収穫量は、年間2万3千トンを超えます。
・アジアゾウ(オス)約5,800頭分の重さ

▽年間収穫量ランキング
1.男しゃく…約14,240トン
2.きたかむい…約4,610トン
3.とうや…約3,040トン
4.キタアカリ…約1,675トン

■どうして美味(おい)しいじゃがいもになるの?
倶知安は、豪雪地帯としても有名で、冬に降り積もった雪は、土にミネラルと水分を豊富に与えます。
夏は一日の気温差が大きく、少雨で太陽の光がたくさん降り注ぐため、じゃがいもは、多くの栄養を蓄えることができます。
一年を通したこれらの気候によって、でんぷんを多く含んだホクホク感あふれるじゃがいもへと成長します。

■私たちのもとへじゃがいもが届くまで
約9年、倶知安のじゃがいもは、食卓に並ぶまでにたくさんの年月を費やします。健全で美味しいじゃがいもを長きにわたり生産していくためには、膨大な時間を要します。

▼出荷されるまでの流れ
▽原原種…苗管理センター北海道中央農場後志分場(5~6年)
じゃがいもは病気に弱く、安定した生産を続けるためには、健全なじゃがいも(原原種)が必要です。
毎年、国が原原種を生産しますが、生産施設は、日本全国に7カ所しかなく、うち1カ所が真狩村にあります。
農地は地理的に隔離されている場所で、生産中は厳格な病害検査が行われています。

▽原種…大和原種圃場(ほじょう)(1年)
※圃場とは、農地を指す
真狩などで生産された原原種を育て、じゃがいも(原種)を生産します。
町字大和にある原種圃場は、山の中に約40ヘクタールの農地が広がっています。うち、毎年約8ヘクタールで原種が生産され、国のマニュアルに基づき、5年輪作を行っています。
ようてい農業協同組合の職員が日々、生産や管理をしています。

▽種いも…種いも農家(1年)
大和原種圃場で生産された原種から、町内25戸の農家が種いもを生産します。
収穫される年間約850トンの種いもは、健全無病な証明を国から受けることで販売することができます。

▽食用いも…いも農家(1年)
123戸の町内いも農家は、町内の種いも農家から種いもを購入します。
種いもから、丹精込めて生産したじゃがいもは、道内外の市場で販売され、多くの家庭の食卓に並びます。

■ひと口メモ 輪作って?
作物は、種類ごとに成長に必要な栄養素が異なります。毎年同じ畑を使うと、土から必要な栄養素だけが減り、作物は栄養が取れず病気にかかりやすくなるため、毎年異なる作物を育て、畑を休ませることを言います。

▽輪作サイクル(4年)
・じゃがいも
・てんさい
・小麦
・大豆、小豆

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