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健康 〔健康コラム〕

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北海道富良野市

■第9波の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行とワクチン
富良野医師会 角谷(かくや) 不二雄さん

富良野ではCOVID-19の感染拡大が続いており、定点報告数が第31週(7月24~30日)の17.0から32週に21.3、33週に28.7、34週に21.3、そして35週(8月28~9月3日)は25.0となっています。感染症法上の位置付けが5月8日に5類へ移行して以降、医療機関で検査を受けていない「隠れ感染者」も多数いるはずであり、上記の数字以上に流行が広がっていると思われます。
2022年の1月から流行が始まったオミクロン株は、直前に流行していたデルタ株と比べて、感染成立に重要なスパイク蛋白に大きな変異がみられました。そのため免疫逃避能が高まり大きな流行をきたしました。オミクロン株の系統・亜系統は当初のBA.1から変異が進み、流行の主体もBA.2、BA.5に変化しました。現在の流行はBJ.1とBM1.1.1が組み合わさったXBB系統・亜系統で、いろいろな種類が存在します。そして、XBB.1.9.1から派生したEG.5.1も大きく増加しています。また、欧米ではBA.2から派生したBA.2.86が増えています。BA.2.86はオミクロン株BA.1が登場したときと同レベルでスパイク蛋白に大きな変異がみられます。
さて、9月20日からXBB.1.5対応1価ワクチンの接種が始まります。このワクチンは、これまでのBA.4/5対応2価ワクチンと比較して、XBB.1.5、XBB.1.16、XBB.2.3を含む複数のXBB系統・亜系統に対してより優れた反応を示すという臨床試験のデータがあります。また、EG.5.1やBA.2.86に対する有効性を示す報告も最近いくつか出てきました。COVID-19の流行は3年半以上続き、ウイルスの変異も進んでいます。もう感染したから、ワクチン接種したことがあるから、では発症や重症化を防ぐことは難しくなっています。ぜひ、新しいワクチンも接種することをおすすめします。

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