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地下の研究現場から 第36回-坑道やピットをどこに掘ればいい?

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北海道幌延町

国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 幌延深地層研究センター

モグ太くん:私たちの行っている研究について、広くご理解いただくために幌延町広報誌「ほろのべの窓」の誌面をお借りして町民の皆様をはじめ、ご愛読者様に研究内容についてご紹介させていただきます。

今回は、「令和2年度以降の幌延深地層研究計画」における研究課題のひとつである、「坑道スケール~ピットスケールでの調査・設計・評価技術の体系化」について紹介します。本紙図は、処分場において坑道や人工バリアに包まれた廃棄体を置くピット(坑道の床面から円筒状に掘った穴)を掘削する場合において考慮すべき地質環境特性のイメージを表しています。処分場では、坑道やピットを掘削する場所が適切かどうかを判断する必要があります。地質環境は、下の図に示すように断層や割れ目が分布し、そこが水みちになっていたり、あるいは、少し脆くなっていたり、掘削する場所によって岩盤の特徴が異なります。さらに、坑道周辺には、掘削により岩盤が損傷して元々の性質から変化する領域(掘削損傷領域)が形成されます。このように、場所によって岩盤の特徴が異なるため、坑道やピットを掘削する場所を適切かつ迅速に判断できる最適な方法を整えておく必要があります。
この研究課題では、幌延深地層研究センター周辺の地質環境をひとつの事例として、坑道やピットをどこに掘削すれば良いかを判断するための方法を整備することを目標のひとつとしています。
具体的には、深度500mにおいて試験坑道やピットを掘削する前に、掘削する場所を決める判断基準や、その判断基準の信頼性を担保するための考え方や方法を整備します。さらに、その整備した内容に従って、実際に適用する調査・工学的対策・評価の各技術の具体的方法を検討し、その検討した内容が妥当であるかどうかを確認します。そのため、現地で実施する調査や解析、必要に応じて行う湧水抑制対策、坑道掘削などの技術を深度500mの場に適用します。このように、様々な技術を組み合わせて、最終的にはピットの掘削場所の判断に関連する一連の技術の体系を提示することを目指し研究開発を進めます。

図は本紙をご覧ください。

お問い合わせ先:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター…【電話・告知端末機】5-2022【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
ゆめ地創館…【電話・告知端末機】5-2772【HP】https://www.jaea.go.jp/04/horonobe/yumechisoukan/index.html

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