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令和5年 第2回 池田町議会定例会議一般行政報告(1)

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北海道池田町

6月19日に開かれた池田町議会第2回定例会議において、安井町長が3件の一般行政報告を行いました。

◆1 十勝ワイン誕生60周年について
本町のワイン事業である「十勝ワイン」は、今年60周年を迎えました。昭和38(1963)年6月19日に果実酒類試験製造免許を取得していますので、まさに本日(6月19日)、十勝ワインが誕生60年を迎えたことになります。
厳寒の地でのブドウ栽培やワイン製造といった挑戦は、先人のたゆまぬ努力により、国内初の自治体ワイン「十勝ワイン」を世に送り出し、池田町の名を全国に広めてきました。平成25(2013)年に生誕50周年を迎え、町民の皆さんをはじめとする多くの関係者と記念式典や記念パーティーを開催し、ワイン事業百年の大計に向け、次なる一歩を歩み出しました。
その後の10年間においては、特に事業の根幹となるブドウの育種・研究開発に注力してきました。令和2年11月には「山幸(やまさち)」が国内醸造用ブドウ品種としては3番目、道内品種としては初めて、国際ブドウ・ワイン機構(OIV、フランス)に登録され、国際的な知名度の向上が期待されるものとなりました。「山幸」は道内各地、とりわけ、これまでブドウ栽培が困難とされてきた地域にも広がりを見せ、ワイン産地「北海道」の可能性を高めています。また、令和4年1月には「清舞(きよまい)」「山幸」に次ぐ新たな醸造用ブドウ品種として「未来(みらい)」、さらに待望の白ワイン用ブドウ品種「銀河(ぎんが)」が農林水産省に新品種として登録され、今後、「十勝ワイン」の中心品種となっていくことが期待されています。
ワイン製造においては、国産ブドウのみを原料とする「日本ワイン」への関心が高まる中、ビンテージワインなど高価格帯商品を中心としたさらなる品質向上に努めているところです。北国の冷涼な気候ゆえの酸味豊かなブドウは高品質なワインを生み出し、さらには、スパークリングワイン、アイスワイン、ブランデーなどの製造にも大きな強みとなっています。今年5月20日に広島県で開催された先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の夕食会で、「山幸アイスワイン2021」が提供されるという大変名誉な機会をいただきました。
ワイン販売においては、平成に入り国内ワイン市場で、輸入ワインの台頭や低価格化が進んだことで低迷時期が続きましたが、50周年を迎えた平成25年度ごろから低迷期を脱し安定期となり、ブランデー販売でも、近年、卸売業などの取引先と共同で商品開発に取り組み、販売強化を進めることができました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大以後、その影響により急激な販売減となりました。加えて、昨今の国際情勢などにより、原料、生産資材など各種経費が増大しています。そのような中、令和4年度の販売は大きく回復基調となり、さらなる販売促進と事業経営の安定化に向け、取り組んでいく所存です。
ワイン城およびその関連施設については、平成30年にスパークリングワイン製造および見学施設である「C倉庫」、翌年の平成31年にブランデー蒸留室が完成しました。令和2年6月20日には、ワイン城が大改修を終えてリニューアルオープンし、明日(6月20日)でリニューアルから3年を迎えることとなります。なお、令和4年度で年間来場者数はコロナ禍以前までに回復しています。ワイン城は昭和49(1974)年に落成していますので、来年、50周年といった大きな節目を迎えることになります。
十勝ワインの60周年記念事業としては、大きな式典、催しなどは行いませんが、本日(6月19日)の地元紙に十勝ワイン60周年感謝広告を掲載し、本日付で60周年記念ワイン数種類の販売を開始しました。なお、7月29日には例年行っている「町民ワインパーティー」を開催しますが、「十勝ワイン60周年」を冠として実施する予定です。
改めて、十勝ワイン誕生60年を迎えるに当たって、十勝ワインを築き上げた先人の偉業をたたえ、本事業の発展にご尽力いただいた関係各位、全国で十勝ワインをご愛飲いただいている皆さん、何よりも本町のワイン事業に深いご理解をいただいている町民の皆さんに感謝申し上げるとともに、今後も町民の皆さんが誇れるワイン事業の推進にまい進していくことを決意するものです。
以上、十勝ワイン誕生60周年についての報告とします。

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