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令和5年度教育行政執行方針 教育長 齊藤信之(2)

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北海道真狩村

▽高等学校教育について
「地域に愛され必要とされる学校づくり」を目指し、地域や関係機関との連携のもとに農業や食を中核とした産業人を育成する特色ある専門教育を進めます。
農業科目や農業クラブ活動を活用した探究的な学びや生産物・加工品の販売など6次産業化に対応した体験的な学習機会の充実を図り、栽培から加工・調理、流通・販売に至る系統的な教育を実践します。
ロボットトラクターやドローン等を活用したスマート農業の推進、GAP教育の充実による国際認証基準に対応した農業生産の実践、有機農業を推奨した安全で安心な農業生産などに取り組み、グローバル化やICT化に対応した開かれた農場経営を推進します。
また、村の伝統芸能である「浦安の舞」の継承や各種ボランティア活動を通じて地域との関係を深めながら、主体的に行動できる人材育成に取り組みます。
インターンシップや企業見学などのキャリア教育を積極的に取り入れ、進路ガイダンスや進路相談、保護者懇談会を通してきめ細かな進路指導を進めます。また、生徒にとって幅広い選択が可能となるよう専門学校や短大、大学等の受験に向けた対応や対策にも丁寧に取り組みます。
あわせて、部活動を通して健全な心身を養うとともに、人間関係形成能力を培い、目的に向けて仲間と協力して行動する力を育みます。
生徒募集にあたっては、これまでの実績や魅力を積極的に発信し、学校訪問や保護者説明会などを通して信頼を高め、地元はもとより他町村からも進学先として選ばれる学校となることを目指し、創意ある取組を行います。

▽いじめ、不登校等への対応について
いじめは、児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害するばかりでなく、心身の健全な成長や人格の形成に大きな影響を与え、時に生命や身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものです。いじめを決して許さず、被害児童生徒を徹底して守り通すという断固たる決意で臨みます。
本村では、今年度より保育所から高校まで各校種が1校ずつとなり、幼児期並びに義務教育9年間は、同一の仲間と同一の施設で過ごすことになります。子どもたちの対等で自由な人間関係への配慮を怠らず、それぞれの個性や特性が受け入れられる共感的な関係を土台とした共生社会としての学校づくりに取り組みます。
一人一人を大切にしたわかりやすい授業と発達支持的生徒指導とを一体的に充実させ、すべての子どもが、認められている、満たされているという思いを抱くことができるよう全教育活動を通じた取組を進めます。
定期的なアンケートや教育相談の実施により、いじめの早期発見と積極的な認知に努め、組織的な対応と学校・家庭・行政の連携のもと早期の解決・解消を目指します。
様々な要因から登校することが難しい状況にある子には、別室登校や時差登校のほか、オンライン学習、教育支援センター「まっかりクラブ」の活用など、個に応じた幅広い受け皿を用意し、共感的に寄り添いながらそれぞれの支援にあたります。また、「まっかりクラブ」については、困り感のあるすべての子どもたちに学習の場として提供するほか、長期休業中や放課後の学習の場としても提供していきます。
そのほか、カウンセリングルーム「談」の開館、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの活用など、教育委員会と学校が一体となった取組を進め、すべての児童生徒、保護者が心理的な安心が担保された中で学校や社会への適応を図ることができるよう教育相談体制の整備・充実を図ります。

▽学校間連携の推進・強化について
子どもたちに豊かな人間性を育むためには、様々な人とかかわり、人間関係を築きながら協働的に物事を進める経験が必要です。思いやりの心や規範意識、コミュニケーション能力を育てるとともに、成功体験を積み重ね、誰かの役に立つ有用感を高める異学年交流や異校種間連携の一層の推進を図ります。
保育所から小学校への入学、小学校から中学校への進学に際して、環境や指導方法の変化による子どもたちの戸惑いや不安を解消・緩和し、個や集団に関するきめ細かな情報共有を図ることをねらいとした段階間での円滑な接続と連携の強化を図ります。
小学校と中学校においては、相互の授業参観や乗り入れ授業の実施、小学生の中学校への体験登校日の設定、児童会・生徒会合同での取組、教育課程を共有した系統的・継続的な学びの確立など、小中一貫教育の実現に迫る具体的な取組を前進させていきます。
保育所と小学校においては、スタート・カリキュラムに基づく生活科実践を中心に、園児と小学生が交流する機会をつくり出すとともに、保育参観や授業参観を通した職員間の情報共有を強化します。
また、これまでに取り組まれてきた小中学校と高校との連携事業を継続するほか、子どもたちの成長に資する意義ある新しい連携の可能性を探り続けていきます。

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