文字サイズ
自治体の皆さまへ

令和5年度教育行政執行方針 教育長 齊藤信之(3)

9/35

北海道真狩村

▽学校の働き方改革
子どもにとって最大の教育環境は、毎日、直接触れ合う教師であり、教師がやりがいをもってはつらつと子どもたちに向き合うことが、子どもたちの明るく前向きな学校生活につながります。
教師のこれまでの働き方を見直し、子どもたちに対して効果的な教育活動を行うために「真狩村立学校における働き方改革行動計画」に則った、より実効性の高い働き方改革を推進します。
学校閉庁日や定時退勤日の設定、出退勤管理システムや1か月単位の変形労働時間制の活用等の取組により一定の効果が認められる一方で、職種や担当分掌、部活動指導等に起因する課題が依然として残ります。
部活動に関しては、練習時間の上限や休養日の設定などガイドラインに基づいた適正化と休日における教師の負担軽減が求められています。部活動が生徒にとって教育的意義の高い活動であることを踏まえつつ、段階的な地域移行を視野に持続可能なあり方を検討していきます。
3年間に及んだコロナ禍の中、様々な創意工夫のもとに実施してきた学校行事については、働き方改革の視点を織り交ぜ、全てをコロナ前に戻すのではなく、子どもにとっての意義を問い直し、再構築することが重要です。豊かな学校生活や人間的成長を保障する観点から教育課程全体の見直しを図り、時代に即したニューノーマルな学校行事を実施し、特色ある学校づくりを進めます。
また、複雑化・多様化する課題の解決に向け、校長のリーダーシップのもとに「チームとしての学校」を作り上げ、個々の教職員の専門性や持ち味を生かし、共感と協働をもとに組織として対応する学校づくりを進めます。
未来の創り手となるために必要な資質・能力を育む「社会に開かれた教育課程」の実現に向けて、相互の連携・協働のもとに学校づくりと地域づくりを進め、一体となって子どもたちの成長を支えていくことが必要です。地域とともにある学校への転換を図り、コミュニティ・スクール導入に向けた基盤整備に取り組みます。

■社会教育
▽生涯教育の振興について
「人生100年時代」を迎え、学習活動や社会参加活動を通した心の豊かさや生きがいの充足の機会が求められているほか、社会の変化に対応して絶えず新たな知識や技術を習得する機会が必要とされています。また、地域社会の中で多世代が交流することは、居場所と出番のある社会を実現し、地域における支え合いを促すなど、大きな意義をもつものです。
桂長寿大学や公民館講座、ニーズに即した講演会やセミナー、文化団体協議会による「文化祭」や「芸能発表大会」、各文化サークルや個々の趣味・特技の披露など、様々な学びとその成果発表の場を提供し、豊かさと潤いを生み出す生涯学習の推進に努めます。
読書は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものとし、人生をより深く生きるうえで欠かせないものです。子どもたちをはじめ、村民の読書への関心を高め、豊かな読書経験を生み出すため、ニーズに応じた新刊図書の購入や道立図書館からの借り入れ、移動図書の充実、読書まつりの開催、読み聞かせ活動など、関係各位の協力を得る中で取組と活動を進めます。
また、各地区の生涯学習振興会を通して学ぶ機会を創出し、ともに学び合う楽しさを基盤として地区コミュニティの構築と活性化を目指します。

▽芸術文化の振興について
本村の伝統芸能である「浦安の舞」については、現在、真狩高校生に引き継がれていますが、地元生徒の入学者の減少に伴い、持続可能な対応が求められているところです。ふるさと教育の一環として理解を深めるとともに、児童生徒の興味・関心を高め、のちの後継者となり得る人材を一人でも多く確保することに努めていきます。
「真狩祝い太鼓」「赤坂奴」については、時代の流れの中で活動を続けることが困難となり、現在、活動を休止しています。後世に引き継ぐべき価値ある伝統芸能として、映像等の記録を紹介するなど、より多くの人の目に触れ、理解を深める機会の拡充を図ります。
「羊蹄ふるさと館」については、本村の歴史・文化遺産保存の拠点施設として、引き続き整備と活用を図っていきます。これまでに保存文化財の整理、台帳整備、展示の工夫等に継続的に取り組んできていますが、今後も創意工夫を図りながら、期間を限定しての開館や要望に応じた臨時開館など、より多くの利用者に入館いただく努力を続けるとともに、児童生徒の学びの場としての活用促進を図ります。また、閉館時においても特設テーマによる「移動展示会」を開催するなど、村民に対し本村の文化財の一層の周知と理解を深める機会を設けます。

▽スポーツの振興
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、各種大会や運動機会が制限されたことにより、社会の活性化に寄与する力など、スポーツが有する価値が再認識されました。
年齢や性別に関係なく様々な立場の人が、ともにスポーツに参画し、つながりの中で楽しみ、共生社会の実現と健康増進、地域の活性化を図る環境の整備に努めます。ポストコロナの状況を鑑みつつ、各種大会やスポーツ教室、登山会等の開催、新種目の普及、体育協会・スポーツ少年団への活動支援、体育館開放事業の推進など、スポーツの振興を図る取組を進めます。

未来を担う子どもたちの健やかな成長と村民の皆様が喜びを感じ豊かな人生を送ることができる村づくりに向けて、学校・家庭・地域の連携と関係団体の協力をいただきながら教育行政を推進してまいります。
村民の皆様、そして村議会の皆様、並びに関係各位のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU