■豊頃町の児童生徒の体力や運動習慣は?
町内の小学5年生、中学2年生を対象に実施した令和5年度全国体力等調査の分析結果が北海道教育委員会から公表されました。各学校においては、この分析結果を生かした体育科授業の工夫改善、体力づくり活動の計画的実施など、既に取組を進めているところです。これに関わり、本町の体育・スポーツ振興の観点から、家庭、学校、地域が連携・協力し、心身ともに健康な子どもたちの育成に努めてまいります。
調査実施期間:令和5年5月~7月
調査の対象学年及び実技内容:
・小学校第5学年…握力・上体起こし・長座体前屈・反復横とび・20mシャトルラン・50m走・立ち幅とび・ソフトボール投げ
・中学校第2学年…握力・上体起こし・長座体前屈・反復横とび・持久走・50m走・立ち幅とび・ハンドボール投げ
運動習慣、生活習慣等に関する質問紙調査
◆豊頃町の子どもたちの体力等の傾向
◇小学生
体力合計点は、女子が全国平均を上回りました。
実技:全8種目中男子は、ソフトボール投げ、女子は、上体起こし・反復横跳び・20mシャトルラン・立ち幅跳び・ソフトボール投げの5種目が全国・全道平均を上回りました。
質問紙:
・「運動やスポーツをすることが好き」「あなたにとって運動やスポーツは大切なものですか」で肯定的な回答をした児童が全国平均より多く、運動に対する関心・意欲が高いです。
・ほぼ全員の児童が、中学校進学後、授業以外に自主的に運動やスポーツをしたいと回答しています。
・生活習慣では、1日の睡眠時間は長い傾向にあります。また、学習時間以外で1日にテレビやDVD、ゲーム機、スマートフォン、パソコン等を見ている時間は、男女とも全国より長い傾向にあります。特に、3時間以上の割合が男子で50%、女子で85%以上という全国平均より高い結果になりました。
▽スクリーンタイム3時間以上(小5)
◆中学生
体力合計点は、男女とも全国平均を大きく上回りました。
実技:全8種目中、女子の50m走以外の種目で、男女ともに全国平均を上回りました。
質問紙:
・「運動やスポーツをすることが好き」「あなたにとって運動は大切なもの」と回答した生徒が多く、運動に対する関心・意欲が小学校から引き続き高いことがわかります。中学校卒業後も運動を続けたいと答えた割合も全国を大きく上回っています。保健体育の授業でICTを使って学習することで、「できたり、わかったり」することがあると答えた割合が60%と全国の約3倍以上の結果となり、ICT機器を活用した学習が進んでいます。
・生活習慣では、学習時間以外で1日にテレビやDVD、ゲーム機、スマートフォン、パソコン等を見ている時間は男女とも全国より長い傾向にあります。特に、3時間以上の割合が男女で70%、女子で87%以上という全国平均より高い結果になりました。
▽スクリーンタイム3時間以上(中2)
◆調査結果から考えられること
◇全体の傾向と課題
・運動に対して肯定的にとらえ、運動する習慣がある児童生徒が多いです。「運動の大切さ」を理解しているので、段階的に運動スキルを向上させるためにも、運動を楽しむ意識を継続的に育てることが大切です。
・生活習慣の中でテレビやDVD、ゲーム機、スマートフォン、パソコン、タブレットを利用している時間(「スクリーンタイム」とも言われます)が小中学生ともに長いことが課題です。このスクリーンタイムの一部を運動や学習、読書等の時間として活用できると、より健康的、文化的な生活ができると思われます。
◇今後の取組の方向性
・学校では、今ある優れた能力を一層高めつつバランスの良い体の動きを目指し、総合的な体力等向上に資する授業研究や諸活動の充実に努めます。
・家庭では、基本的生活習慣の基盤をなす「食習慣」を今後も大切にするとともに、家庭生活におけるテレビ、スマホ、ゲーム等をするスクリーンタイムにルールを設けることが肝要です。家族全体で健康づくりに取り組むなど、日々の生活の中に運動を取り入れていきましょう。
・地域では、PTA、子ども会、スポーツ少年団活動や町内会行事等において、子どもも大人も楽しめるゲームや軽運動を取り入れるなど工夫し、スポーツに親しむ環境づくりにご協力をお願いいたします。
問合せ:豊頃町教育委員会・豊頃町教育研究所
【電話】579-5801
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