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自治体の皆さまへ

歯丈夫 胃丈夫 大丈夫 vol.233

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千葉県松戸市

■歯を大切に~健康で明るい未来のために
◇歯科での放射線(レントゲン撮影)について
福島第一原子力発電所事故の影響もあり、医療機関を受診する際などに「放射線」「放射能」という言葉に不安を抱く患者さんもいると思います。
歯科の分野で放射線に関係するものは、主にレントゲン撮影です。これには主として3種類の撮影法があり、歯を2~3本程度撮影できるデンタル撮影と、口全体を撮影するパノラマ撮影、インプラント手術などの特殊な処置や確認を行う際の歯科用CT撮影があります。
撮影にあたり被曝(ひばく)のことが気になると思います。人体にどの程度影響を与えるかという放射線の量をSv(シーベルト)と言う単位で表していて、デンタル撮影でおよそ0.01mSv(ミリシーベルト)、パノラマ撮影で0.03mSv、歯科用CT撮影で0.1mSvといわれています。一方で、日常の中で自然に浴びる自然放射線量の年間あたりの平均は、世界で2.4mSv、日本では1.5mSvといわれていますので、比較してみるとかなり小さい数値といえます。
では、放射線は人体にどういう影響を与えるのでしょうか。放射線を浴びると細胞のDNA(遺伝子)が傷つくことがあります。しかし、細胞にはDNA損傷を修復する能力があり、一時的に影響を受けてもほとんどが元の状態に回復します。修復できなかった細胞は死んでしまいますが、一部の細胞が死んでしまったとしても周囲の正常な細胞が増殖してそれに置き換わるので大きなトラブルにはなりません。
過剰に放射線を浴びてしまい、多数の細胞が死んでしまったりDNAに修復ミスがあったりすると、遺伝的な影響やがんなどの問題が生じる可能性が高まりますが、自然に浴びている放射線やレントゲン撮影などによる放射線で過剰な被曝線量に達することはまずありません。さらに、被曝を抑えるため鉛の入った防護服の着用や、低い線量で撮影できる撮影機器のデジタル化が進み、より安全にレントゲン撮影をすることができます。
正しい知識と使い方で活用すれば、放射線は検査などにとても有効な手段になります。必要な場合には、医師や歯科医師の指示に従いレントゲン撮影による検査をしっかり受けるようにしましょう。

問合せ:(公社)松戸歯科医師会
【URL】https://matsudo.cda.or.jp

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