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稲葉根王子跡から一瀬王子跡を歩く

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和歌山県上富田町

今回、世界遺産稲葉根王子跡から一瀬(いちのせ)王子跡までを探索コースの案内板に沿って歩きました。
稲葉根王子跡の下流にかかる潜水橋(沈下橋)を渡り対岸に向かいます。この橋は、増水しても流されないよう欄干がなく水中に潜るようになっていて、幅員も狭い橋です。昔360ccの軽トラックでこの橋を通ったことがありましたが、今の車では通ることが困難でしょう。歩くだけでも怖いと感じます。
橋を渡り対岸に進むと水田を横切ります。ここから興禅寺までは山裾を歩く上りのコースで、道中には神社や祠を多く見ることができます。
さて、興禅寺は別名「だるま寺」と呼ばれていて、白いだるま座像は日本一の大きさを誇り、遠く稲葉根王子跡からでも確認できます。また、庭園がきれいなお寺です。稲葉根王子跡からは約2.8km、60分もあれば到着です。庭園が手入れされていて、春の花や秋の紅葉の時期はとてもきれいです。
興禅寺から一瀬王子跡までは下りと平坦なコースになり歩くのは楽です。少しコースはそれますが、10分もしない間に室町幕府の奉公衆であった山本氏の城館といわれる坂本付城跡(説明板のみ)に着きます。いにしえの時代には、対岸に山本氏の本城である龍松山城も見えたことでしょう。
コースを富田川堤防沿いに進めます。対岸から突き出た山を削り、川の流れを変えた工事(川替え跡)が確認できます。川替え工事は山本氏の関連遺跡の一つです。ここから到着地の一瀬王子跡には大きな楠を目指して進みます。興禅寺からは約1.5km、30分もあれば到着します。
ちなみにこのコースには、南紀熊野ジオパークに指定されているジオサイトとして(1)富田川の潜水橋(2)市ノ瀬の河岸段丘(3)富田川の川替え跡(4)一瀬王子跡を見ることができます。なお、町内には(5)田中神社の森(6)救馬渓(7)下鮎川の河岸段丘(8)彦五郎堤防と合わせると8カ所のジオサイトがあります。(家髙)

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