◆午王山遺跡での弥生時代の交流
令和2年3月10日に午王山遺跡が国指定史跡に指定されました。この史跡の重要性などを広く皆様にお知らせし、文化財の大切さをご理解いただくため「国史跡指定記念午王山遺跡展」を10月5日(木)~10月29日(日)まで和光市民文化センターサンアゼリア展示ホールで開催します。
午王山遺跡の特徴として「土器文化の交流」があります。弥生時代後期前葉では、信州を出自とする櫛描簾状文(櫛を押引したスダレ状の文様)という文様を持つ岩鼻式土器と南関東の東京湾沿岸に分布する久ヶ原式土器という二つの土器文化が同じ住居跡から一緒に出土し、1軒だけではなく数軒の住居跡から共伴して出土しています。このことは、同じ時期に交流があったことが証明されます。
弥生時代後期中葉では、東海東部の菊川式土器を系譜に持つ刷毛刺突文(連続して刺突し縄文や沈線を表す)の下戸塚式土器が出土する住居跡と環濠があります。このことも、東海東部地方の文化がこの地に来たことがうかがえ、文化の接点であったことが午王山遺跡の大きな特徴です。
問い合わせ:生涯学習課 文化財保護担当
【電話】424-9119【E-mail】h0300@city.wako.lg.jp
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