「教養(心の豊かさ)」
幸手市長 木村純夫
儒教に「才なく知もなくも、徳や情があれば、人間まちがいなし」の教えがあります。「教養」とは知識の量でなく、相手の気持ちが解ること(人に対する優しさ、感謝、暖かい心、慈しみ、包容力…)。そして他人と共通の立場に立って考える能力こそが真の教養と言えます。いつの時代においても、このことが一番重要なことです。
1918年、東北人として初の首相に就任した偉大な政治家/原敬(平民宰相と呼ばれた)の座右の銘は「宝積(ほうじゃく)」。宝積は「人に尽くして見返りを求めない」、「人を守りて己を守らず」という意味で、原敬は極上の教養人だったと思われます。私は地元の書家にお願いし、したためた「宝積」の文字を毎朝眺めてから、一日の仕事を始めます。
(余話)随分と旧聞に属する話ですが、ある先輩から「キョウヨウ」(今日用事がある)と「キョウイク」(今日行く所がある)が高齢者には大切!と伺ったことがあります。
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