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自治体の皆さまへ

さくらみみは大事なしるし

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大阪府守口市

皆さんは耳に切れ目の入った猫を見たことがありますか? 実はこれには意味があるんです。
耳の切れ目は去勢・不妊手術をしていることを表す「しるし」です。去勢・不妊手術をすると子猫は産まれません。また、雌を奪いあう雄同士のけんかやマーキング行為が激減します。
地域に暮らす猫に去勢・不妊手術をして繁殖を抑える活動をTNRといいます。TNRを続けてゆくと自然に頭数が減り、猫による問題は確実に解決に向かいます。
今回の特集では、地域で暮らす「さくらねこ」にスポットを当てて、TNR活動について考えていきたいと思います。

■さくらねこは不妊手術済みのしるしに耳先をカットした猫のこと
不妊手術をしていないことが原因で野良猫たちが増えていく。それは猫にとっても不幸なことであり、地域の人たちに迷惑をかけることにも繋(つな)がります。そうならないように、ボランティアさんが猫たちを獣医さんのところに連れて行き、不妊手術をしてもらいます。この手術のとき、麻酔中の痛くない間に獣医さんが耳先を桜の花びら形にカットして、手術済みのしるしにするのです。このメッセージがないと、手術済みの猫がもう一度保護され、麻酔や開腹手術を2度される危険があるので、とても重要なしるしです。

■猫を守る「TNR活動」とは?
TNRとは、野良猫の繁殖を抑え、数を減らすことを目的に、ボランティアにより猫を捕まえて(Trap)、手術を行い(Neuter)、元居た場所に戻す(Return)活動です。

◇TNRとは?
Trap:捕獲して

Neuter:不妊手術をしてサクラ耳カット

Return:元の場所に戻す
((c)公益財団法人どうぶつ基金)

■TNR成功のコツは「すぐやる/全部やる/続ける」
去勢・避妊手術をした猫は、前立腺や卵巣・子宮などの病気のリスクが少なくなります。また、鳴き声やマーキングなどの問題行動がなくなったり、オスの攻撃性が低下するなどさまざまリスクを軽減できることから寿命も延びる傾向があります。TNRを率先して行った地域では子猫が産まれなくなり、糞尿の匂いも激減することから、地域の人や活動に取り組む人との関係性も好転しています。TNRの成功のコツは「すぐやる/全部やる/続ける」。この3つを着実に行えば、野良猫に関する問題は確実に解決に向かいます。

■猫は1年間でどのくらい増えるの?
人間と比べると猫の成長はとても早く、生まれて4カ月もすれば子どもが産めるからだになり、妊娠して2カ月で4~6匹の子猫が産まれます。
猫は交尾するとかなり高い確率で妊娠するため、多ければ年に3回出産することもあり、その子猫がさらに孫猫を産むと想定して計算すると、1匹の母猫から1年間に産まれる子猫の数は、最大で50匹にもなります。

■子猫はどのくらい殺処分されているの?
環境省の調べによると、令和3年度に全国の保健所に引き取られた猫の数は合計34,805匹。そのうち59%にあたる20,692匹が産まれてまもない子猫で、1年間に7,407匹(全体では11,718匹)が殺処分されています。家猫の放し飼いや繁殖スピードの早さから野良猫の数が自然に減っていくことは難しく、1匹でも多くの猫に不妊手術を施すことが、猫の殺処分を減らす有効な手段なのです。

■引き取られた猫の内訳

環境省「犬・猫の引き取り及び負傷動物の収容状況(令和3年度)」より
原著作者「公益財団法人どうぶつ基金」

問合せ:環境対策課
【電話】06-6992-1511

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