文字サイズ
自治体の皆さまへ

地面出し競争 World cup in 肘折(3)

10/20

山形県大蔵村

■interviewee
大会事務局 八鍬 博幸(やくわ ひろゆき)さん(肘折)
〔Profile〕
NPO法人Oh蔵スポーツ事務局長を務め、第1回大会から運営を行っている。大会や地区では「会長」「ひろゆぎさん」の名で広く知られている。

この地面出し競争はバスク地方のスポーツに似た、肘折地区独自のルーラル(田舎の)スポーツと言えます。スペインとフランスにまたがった場所に位置するバスク地方には独自の文化があり、食文化や街並みや伝統行事のほか、草刈りや200kgもの大岩を持ち上げる力比べ、切株割りなどが競技として多くの人々に親しまれています。それら他のどこにも無い独自の競技は世界中からの注目を集め、バスク人の誇りとなりました。豪雪を掘り起こし、雪深い肘折に一足先に春を呼ぶこの競技。郷愁をかきたてられた肘折出身者たちが毎年参加するために帰省するだけではなく、大会や肘折に関わる人々を観戦者として、参加者として、そして支援者として迎え入れています。
バスクのスポーツのように、この地面出し競争もまた「肘折人」のアイデンティティを象徴するものになっていると思います。豪雪を逆手に取り、「見ても・やっても・支えても」楽しい地面出し競争を、ワールドカップの名が示すとおり、肘折に関わる「肘折人」を世界中に増やし皆が集える、そんなイベントに育てていければと夢は膨らみます。厳寒なはずが、なぜか芯から熱くなる、かのバスクスポーツのように。

■interviewee
ヤマデランズ 天本 里実子(あまもと りみこ)さん(山形市·肘折出身)
〔Profile〕
山寺観光協会の外国語ガイド、Yamaderans(ヤマデランズ)の一員。県内在住の山寺を愛する地元ガイドが山寺(立石寺)の魅力を多言語で紹介している。

ヤマデランズは、山寺に来たお客さんに県内の「いいところ」や「おいしいもの」を紹介するため、積極的に山形の魅力発信をしています。メンバーの「肘折の地面出しに出たい!」という一言をきっかけに、大蔵わさび体験+地面出し競争出場という楽しい企画が実現しました。
もちろん私を除く全員が初出場でした。2.9mの雪を掘るという挑戦は思った以上に大変だったようです。途中、先にゴールした選手たちに「まだまだだな」と言われ(笑)希望を失いそうになりながらも声を掛け合い、30分以上かけて土を掘り当てたときの感動はやっぱり地面出し競争ならでは。チームの絆も深まりました。初めて肘折に来てくれたメンバーがほとんどでしたが、前夜祭の盛り上がりや大会を通してのおもてなしにもとても感動していました。Oh蔵スポーツの皆さんをはじめ、地元の皆さんの連携の上手さ、笑顔に溢れた対応、誰でも受け入れてくれる懐の深さなど、大蔵村のいいところが凝縮されたような大会だったと思います。
終わった直後に、「来年も絶対参加しよう!」「ヤマデランズの恒例行事にしよう!」という声が聞かれました。ヤマデランズの参加を通して、共に山形県の主要観光地である山寺と肘折の繋がりを深められたら、これほど嬉しいことはありません。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU