まちをよくするマイレポート

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「お話がはじまります」
松江市立図書館子どもの読書応援ボランティア　岡本千佳子

市立図書館には、9つのお話グループが所属していて、子どもたちにお話を届ける活動をしています。私たちが「お話」と呼んでいるのは、ストーリーテリングとか素話といわれるもので、絵や小道具を使わず、語り手の肉声だけで物語を語ります。語るときには、ろうそくに火をともし、さまざまな国の昔話や創作のお話を届けます。
現在、私たちの活動は二つ。市内の小中学校、幼稚園に出かけてお話を語る「お話出前」と、年に数回行われる、市立図書館のイベント「おはなしの時間　スペシャル」です。子どもたちは、学校や幼稚園ではクラスの友だちと、イベントは特別な空間の中で家族と一緒に、お話を楽しんでくれます。
「ねえ、それって本当にあったことなの?」
「よし、今から外に出てその呪文を唱えるぞ!」
お話を聞いた子どもたちの声や表情からは、語り手の声を頼りに、五感を使ってお話を丸ごと受け止め、深く満足した様子がうかがえます。
お話は、今すぐ何かの役に立つことではないかもしれません。けれども、子どもたちの中に長くとどまり、これからの糧になっていくと信じて、私たちはお話を語り続けています。
市立中央図書館は、この秋、リニューアルオープンします。長くお休みしていた図書館での定期的なお話会も再開します。毎週土曜日の午前中です。お子さんと出かけてみませんか。「ろうそくに火がともると、お話がはじまります。」