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雲南病院だより

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島根県雲南市

■脳卒中に気を付けよう〜「突然」と「片方」の症状には要注意〜
地域ケア科 医員 毛利直人(もうりなおと)

◯脳卒中とは
脳卒中とは脳血管に関連する病気の総称で脳血管疾患ともいいます。一口に脳卒中と言ってもさまざまな病態があります。まずは脳梗塞です。脳梗塞は脳に血液を送る動脈に血のかたまり(血栓)が詰まるなどして起こります。続いて脳出血です。脳出血は高血圧などが原因で脳の血管が破れることで起こります。最後にくも膜下出血です。くも膜下出血は脳の動脈にできた動脈瘤という血管のコブが破れるなどして起こります。
※詳細は広報紙10ページの図をご覧ください。

◯脳卒中の影響
脳卒中を発症すると直接命に関わることや後遺症の影響で介護が必要となることがあります。令和元年の統計で介護が必要となった主な原因として脳卒中は認知症に次いで2位となっています。よって脳卒中を予防することや発症後に早期に受診・治療することがその後の生活に大きく関わってきます。

◯脳卒中の症状
脳卒中を発症した場合の症状について説明します。キーワードは「突然」と「片方」です。脳卒中は血管が詰まったり破れたりするので突然症状が出現します。具体的な症状としては体の片方がしびれる、力が入らない、顔の片方が下がるといった感覚障がいや麻痺、ろれつが回らない、言葉が出ないといった言語障がい、経験したことのない激しい頭痛などが挙げられます。発症から早いほど治療の選択肢が広がるので、これらの症状が突然見られた場合はためらわずに119番しましょう。

◯脳卒中の予防
脳卒中を起こしやすくする危険因子としては高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙、飲酒、肥満などが挙げられます。これらはいずれも血管が硬くなる、いわゆる動脈硬化を引き起こします。この中でも高血圧は脳卒中における最大の危険因子と言われ、高血圧を予防することが脳卒中予防に大きく関係します。高血圧を予防するためには生活習慣を改善することが重要です。具体的には減塩、バランスの良い食事、適度な運動、節酒、禁煙などが挙げられます。
最後になりますが、高血圧をはじめ、脂質異常症、糖尿病など、脳卒中発症の危険因子となる生活習慣病を早期に発見し介入することで、脳卒中予防につながります。かかりつけ医と相談しながら、定期的な検査や健康診断を受けましょう。

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