文字サイズ
自治体の皆さまへ

地域づくりに関わるきっかけづくり~地域の担い手育成・確保の取り組み~(2)

2/35

島根県雲南市

◆日登の郷
◯「女性から移住者と地域をつなぐ」
※詳細は本紙をご覧ください。

日登地区では、近年多くの方が移住され、寺領小学校の児童数も増加傾向にあります。移住された方々は地域との関係が希薄であることを課題に感じ、一方、地域では世代間交流が減少してきたという課題を抱えていました。
そこで、日登地区の現状を把握し、これから先も先輩たちが守ってきた自然豊かな環境や人と人とをつなぐ取り組みを守りながら発展させていくことを目的に、移住者を含めた30代~70代の女性12人が参加し、「女性から移住者と地域をつなぐ」をテーマに、その方策を検討しました。

《結び付けることで見えてきた可能性》
会議を通して、「移住者への優しさ」や「子どもを見守り地域全体で育てる環境があること」をはじめとした地区の良さや、「地域内で教え合うつながりを復活させたいこと」、「お互いのことが分かる関係性をつくること」という、よくなってほしい点を洗い出しました。また、関心事について話し合った際に、立場や年代が違っても同じテーマに興味を持ったり、悩みを抱えたりしている人はいるにも関わらず、それぞれが個々に動いていることが分かり、昔であれば、情報を交換したり、教え合うつながりの場として、お茶会や井戸端会議などがあり、話されていたんだなと思いました。
さらに話し合いを重ね、メンバー同士が、お互いに関わり合いたいと思う企画があることや、共通の関心事として「子ども」があること、さまざまな経験を持った大人たちがいて、子どもたちに多くのことを伝えることができることが分かりました。

《地域のネットワークの再構築(重ねる・絞る)》
これらの検討結果から、具体的方策の検討にあたって、「親、親ではない人も関わり、子どもを大切にする地域」という、日登の特性を生かしていくことを確認しました。
また、地区内には、保護者世代、子育てが一段落ついた世代、高齢の世代など、世代ごとに女性のグループやつながりがありますが、その連携が必要ということも確認しました。
女性は仕事・家庭と、とても忙しく、会議への参加も難しいところがあります。同じ目的・アイデアに対して、個人や団体が別々で取り組むのではなく、今ある関わり方を「重ねて」、ともに取り組み、「絞ること」が必要です。また、関わるきっかけづくりのため「知り合える場をつくること」、連携をしやすくするために「目的を定めて共有すること」が必要となることを確認しました。
これらを踏まえて、立場や世代に関係なく参加でき、そしてそれぞれが興味を持ち、活躍できる企画として「日登っ子のびのび教室と畑企画」、「炭焼き体験」、「かやぶきでの料理教室」などの取り組みを立案しました。

《地域経営カレッジを終えて》
地域経営カレッジでの一番の成果は、生きてきた環境も世代も違う女性のメンバーがつながり合い、話し合えたこと、そして課題とやってみたいことが具体化できたことです。地域経営カレッジ期間中には取り組めませんでしたが、今後も引き続き話し合いを重ね、アイデアを実践していきます。

地域の課題、その方策や地域経営カレッジなどに興味のある方は、お住いの地域自主組織に相談してください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU