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人権学習シリーズ 371

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愛媛県伊方町

■「人権について考える機会を~地区別人権・同和教育懇談会の開催について~」
唐突ですが、皆さんは、日本の交通事故の割合が、世界各国と比べてとても低いことをご存じですか。その理由の一つに、日本の自動車運転免許更新制度が挙げられます。
運転免許証をお持ちの方はご存じだと思いますが、日本では、三~五年に一度、免許更新をしなければなりません。その際には、視力検査や運転講習が実施され、安全に運転できる状態であるかどうかがチェックされます。これは、運転に自信がある人も、事故を起こしたことがない人も、日頃運転しない人も、とにかく免許を持っている人は必ず受けなければなりません。このように数年に一度、運転について考え直す機会があることが、一人ひとりの安全運転につながり、人々の安全な生活に結びついていると言えます。
さて、今年度は、ここ数年実施できておりませんでした地区別人権・同和教育懇談会を開催いたします。各地区の人権教育推進員(区長さん・副区長さん・公民館主事さん・民生児童委員さんなど)にご協力をいただきながら計画を立てております。ぜひ、多くの住民の皆様にご参加いただきますようお願いいたします。
ところで、その地区懇談会や人権に関する研修会、講演会の後に、「少数の同じ人しか参加していない。」「いつも似たような話を聞かされるだけで、あまり役に立つとは思えない。」という声を聞くことがあります。また、「人権・同和問題について、私はしっかりと理解しているし、差別など絶対にしないから、改めて学習する必要を感じない。」と言われる方もおられます。
しかし、日常の中であまり意識していない「人権」について、改めてじっくりと考える機会を持つことは、正しい人権感覚を維持するために必要なことではないでしょうか。運転免許更新制度が安全運転に役立つように、人権に関する学習機会は、私たちが心豊かに安心して暮らせる地域づくりにとって、必要なことだと思うのです。
人権教育の目的は、誰もが安全に安心して暮らせる住みよい町づくりです。では、住みよい町の条件とは何でしょうか。行政サービスが行き届いているとか交通の便がいいとか様々なことがあげられると思います。そして、その安心な暮らしを支えているものの一つに、「そこで暮らす人の力」もあるのではないでしょうか。お互いが明るいあいさつでつながり、思いやりのある温かな言動があふれる、そんな地域を作るのは、住民の皆様一人ひとりではないでしょうか。
人のつながりが薄れつつある時代だからこそ、皆が集まり互いの意見を交流する、そういう場も必要だと思います。地区別人権・同和教育懇談会もそのような場にしたいと考えておりますので、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

伊方町人権教育協議会事務局

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