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佐田岬民俗ノート 221

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愛媛県伊方町

■写真家・新田好
昭和の佐田岬半島を撮影し続けた写真家―新田好(1922-2016)。
新田さんは15・16歳頃からカメラで写真を撮影し楽しんでいました。姉が三崎町に嫁いだことをきっかけに、昭和15(1940)年ごろから佐田岬半島に通いはじめ、終戦後警察職員として働きながら、本格的に人々の記録を撮り始めます。彼が最初に取り組んだテーマは「牛と人間の関わり合い」でした。
その後、佐田岬半島の人々の「あけっぴろげ(開放的)で、しかも人情深く、人なつっこくて親しみやすい」ところに惹かれ、約40年間にわたって佐田岬半島のあちこちに足を運び、そこに住む人々の姿を記録しつづけました。
佐田岬半島を撮影して30余年経った昭和48(1973)年10月14日には、川之浜の牛飼う浜で初の個展を開催しました。風の強い川之浜の石垣に写真を針金とクギで固定した野外展でした。昭和52(1977)年には警察職員を退職し、以降家業の写真業に従事します。そして昭和55(1980)年には四十年間写しためたものを『海と太陽の間』と題した写真集として出版しました。
「写真はカメラに写すのではなく、人の心の底を自分の心に写すのだ」―彼の写真からはそんな新田さんの信念が垣間みえる気がします。

参考文献:新田好『海と太陽の間佐田岬半島の人々・風土』(1980)
新田好『レンズは見た』(1992)

■佐田岬半島ミュージアムだより
▽10月のサダミューイベント情報
10月14日(土)8:00~13:00 イベント ヒヨドリの渡り観察会 佐田岬灯台集合
10月22日(日)まで 牧野富太郎と野村義弘展開催中
10月25日(水)19:00~20:30 佐田岬半島の自然スライド上映会
10月29日(日)まで 開館記念企画展 新田好 写真展「岬は、生きちょる。」

▽利用案内
開館時間:9:30~17:00(最終入館は16:30)
ミュージアム常設展入館料:
・一般300円
・中学生以下無料
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始
※資料・施設整備のために、臨時休館となる場合もございます。

▽佐田岬半島ミュージアム10月カレンダー

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