「心を磨き人を育む剣の道――」
大野 元嗣(もとし)さん(33)(内子6)
私は幼少の頃から剣道を続けており、今は地元の子どもたちに指導をしています。
剣道はただのスポーツではありません。題名の通り、稽古によって人間性を磨く道なのです。全てにおいて、礼に始まり礼に終わります。試合ではガッツポーズをすると反則行為になります。それは相手に勝つことよりも相手を重んじることを優先し、技やテクニックだけではなく、礼節に重きが置かれるからです。大切なのは、相手に対する感謝の気持ちや相手を思いやる心――。これは道場を離れた生活のあらゆる場面においても生かされるものです。
内子町は剣道が盛んな地域で、私が所属する内子剣友会では、子どもから大人まで一緒になって稽古に打ち込んでいます。私自身、今まで多くの指導者の先生にお世話になりました。その中でも、今は亡き森並浩こういちろう一郎先生には小学生の頃から大切にしてもらいました。社会人になると同じ職場に誘ってもらい一緒に仕事をし、夜は剣を交えて汗を流しました。思い出は数えきれません。感謝の気持ちでいっぱいです。
礼儀作法が身につく、あいさつができるようになる、仲間を大切にできる、幅広い年代の人たちと知り合い多くの友人ができるなど、剣道のメリットはたくさんあります。何歳からでも始められ、高齢になっても続けられます。皆さんも一緒に楽しみませんか。
次は、松浦美智子さん(内子13)にお願いします。
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