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自治体の皆さまへ

今日から始める脱炭素(ゼロカーボン)(3)

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愛媛県内子町

■脱炭素で描く内子の未来

◆まちの将来ビジョン
内子町脱炭素戦略の策定に合わせて、将来のまちの姿を描いた「内子町脱炭素ビジョン」を作りました。このビジョンは脱炭素に向かう未来を想像するための下地になるものです。ゼロカーボンシティの実現には、自治体だけでなく官民一体となって取り組む必要があります。多くの主体が協働して一つの方向に向かうには、皆さんと思いを共有しながら取り組みを考えることが大切です。

◆地域に合った取り組みを
ビジョンには内子町で取り組みたいプランをいくつも描きました。町内でも地域の特性に応じてさまざまな対策が考えられます。たとえば景観の面から太陽光パネルを設置できない町並み保存地区では、別の地域で発電した再生可能エネルギーを特定エリアに供給する「マイクログリッド」という仕組みが有効です。村並みエリアでは農地などでの太陽光発電や小水力発電の活用、山並みエリアでは森林資源の活用促進による二酸化炭素の吸収量拡大などが期待されます。さらに町全体の取り組みとして電気自動車の普及に向けたインフラ整備などもあります。地域の文化や強みを生かした取り組みを進め、町全体で脱炭素社会の実現を図ります。

◆ふるさとの風景を守るために
脱炭素戦略は私たちの大切なふるさとの風景や文化を守るためにあります。取り組みによって景観が損なわれたり、地域が疲弊したりしてはいけません。持続可能なまちの実現に向けた脱炭素のアクションは、皆さんの身近にもきっとあります。理想の未来を想像してできることを考え、行動してみませんか。

◆風景が変わらないよう暮らし方を変えていく
株式会社武田林業 武田 惇奨(しゅんすけ)さん(黒内坊)

幼い頃に内子の山で過ごした楽しい思い出があります。面積の8割を森林が占める内子町では、脱炭素に林業が深く関わります。先人が作り上げた森林と里山の風景を守りたいと願う町民として、そして2050年を背負う子をもつ一人の親として、戦略づくりに参加しました。
脱炭素は二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることがゴールです。内子町脱炭素ビジョンは、そのゴールにどう向かっていくのかをイメージした一つの未来予想図です。言葉が独り歩きをして身近なこととして捉えづらい脱炭素社会について、「内子ではこんなことができる」と思えるようにヒントを散りばめました。このビジョンを脱炭素社会のライフスタイルを考えていくためのたたき台として活用してもらえるとうれしいです。学校や職場、地域などで、生活に身近なエネルギーについて議論する機会が増えることを願います。
戦略のテーマ「かわらないように、かえてゆく。」には、大切な風景や文化、里山の生活を守っていくために脱炭素社会の実現を図る、というメッセージを込めています。節電や太陽光パネルの導入をはじめ、皆さんがすでに取り組んでいることも多いです。まずは「これも脱炭素に繋がるんだ」と知ることが「ゼロカーボンシティうちこ」の実現につながっていくのだと思います。

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