特集 のぞいてみよう おだこうアオハル地域未来(3)

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■新しい友達×先生×地域小田校生のアオハル
おだこうで出会えてよかった
個性豊かな仲間たちと出会える小田分校。ここでの出会いを通して、生徒たちの心にはどんな変化があったのでしょうか。ずっと地元で過ごしてきた生徒や県外から来た生徒など、小田分校で青春真っ只中の4人に思いを聞きました。

◇東京にいたときよりも世界が広がった
高野　慎之介(しんのすけ)さん(2年生)(東京)
地域づくりの仕事をしている父が、「東京以外にも選択肢はある」と小田分校を勧めてくれました。プロジェクト学習など、地域と連携して進める活動がとても魅力的に感じ、小田分校に進学しました。
来てみて感じたのは、環境の違いです。窓の外を見たら一面の山。星がきれいで冬はオリオン座がくっきりと見えて本当に感動しました。活躍できる場も多いです。東京ではたくさんの生徒の前で失敗するのが怖かったけれど、今は少人数。失敗しても大丈夫と、積極的に挑戦できています。運動会は出番がありすぎて休む暇もありません。「えっ、もう俺の番?」みたいな感じで、その分思い出もたくさんできました。
小田分校の学びは楽しくて、視野を広げてくれた父に感謝です。昨年は同級生が「屋上ランチ」を企画して、先生たちの協力で実現しました。自分ももっと学校生活を楽しめるよう新しい企画を考案中です。田んぼのイベントや燈籠まつりなど、地域の人たちとの活動も楽しみ。たくさん経験して、将来は地域づくりについて学べる大学に進みたいです。

◇ずっと小田が好き　友達と出会い、もっと好きに
永居　己育(こいく)さん(2年生)(森)
僕は幼い頃から剣道をしていて、地域の人たちがずっと応援や指導をしてくれています。今も部活動帰りにあいさつをすると、「お帰り」「頑張れよ」と返してくれます。そんな皆さんに恩返しをしたいと、部活動や学校生活を一生懸命に頑張っています。
小田分校と小田地域の未来はつながっている気がして、地元出身の僕らが積極的に小田分校を盛り上げなければと考えています。生徒会にも立候補しました。学校の魅力を上手に発信するために、地域の人や新しい友達に刺激を受けながら、いろいろな視点で物事を見られるようになりたいです。
小田分校では生まれて初めてクラス替えのドキドキを味わえました。地元の子はもちろん、県外から来てくれたみんなに感謝です。特に寮生は親元を離れて暮らし、自立しているので尊敬しています。自分の町を都会の子たちが楽しむ姿も見られて、小田をもっと好きになることができました。卒業したらきっと離ればなれになるけれど、ここでの出会いに感謝して、一日一日を大切にしたいと思います。

◇思い出いっぱいのおだこうへ　いつかまた戻ってきたい
城戸　花(はな)さん(3年生)(村前)
部活動を引退し、希望進路も決まったので、先輩たちが作った「キッチンカー」を復活させる活動を始めました。かつての小田校生が、学校を存続させたいという思いで企画したのだと先生に聞きました。地域の人たちがとても喜んでいたということも知り、すてきだなと思いました。
私は寮で地域の皆さんにお世話になっています。小田のお父さん・お母さんみたいに優しいです。皆さんへの感謝の気持ちは、元気いっぱいのあいさつに込めるくらいしかできていませんでしたが、学校や地域を大切に思う気持ちをキッチンカーで伝えられたらいいなと思います。
中学生の頃からスクールカウンセラーになる夢があり、小田分校に来てその思いがより強くなっています。弱い部分を克服して、だんだんと自分を変えていく同級生もすごいし、先生や地域の皆さんの姿からもたくさんのことを学びました。すてきなことが詰まった小田分校にずっと続いてほしいし、私もいつか夢をかなえて、またここに戻ってきたいです。

◇自分を変えられたおだこう　みんなにも知ってほしい
柿沼　璃杏(りあん)さん(2年生)(東京)
私が住んでいた東京の中学校は、1学年に200人もいました。先生も一人一人を見る余裕がなく、質問すると「授業聞いてなかったの?」と言われたこともあります。大きな学校は私にとって窮屈で、悩みも増え、どんどんネガティブになっていました。
でも小田分校に来て、そんな自分を変えることができました。みんな気さくで話しやすく、いつの間にか心から笑えるようになれました。先生も親身になって悩みや進路のことを聞いてくれます。先生のおかげで、私も「生徒の心に寄り添える先生になりたい」という夢を持つようになりました。みんなで頑張ろうという雰囲気で、先生たちも夜遅くまで勉強を見てくれます。勉強は得意ではありませんが、頑張って大学を目指そうと意欲がわいてきます。
一からのスタートでしたが、ここへ来て良かったです。昔の私と同じような思いをしている子がいたら、小田分校を勧めたいです。この学校の良さが多くの人に届くように、私自身が高校生活を一生懸命に楽しもうと思います。