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特集 努力のバトンをつないで(3)

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愛媛県内子町

■努力の先に見えてくるもの
先輩たちの頑張る姿が後輩へと伝わり、強い内子高校を作ってきました。インターハイを終えても部員の皆さんの活動は続きます。苦しい練習を積み重ねていった先に見えるものは―。選手の成長を見守ってきた、陸上部顧問の鷲見英治先生に聞きました。

内子高等学校陸上部顧問 鷲見英治(えいじ)さん
◆選手の頑張りが全て
インハイ出場を決めたとき、陸上関係者の皆さんが「やりましたね」と声をかけてくれました。インハイのスタートリストを見ると、リレーの同じ組にいるのは陸上誌に出てくるような有名な学校ばかり。そんなチームと戦えるんだからうれしいです。子どもたちは本当によく頑張りました。
リレーメンバーを決めたのは4月に入ってから。1走の松本君がしっかり流れを作って、スピードのある松井君で引き離す。3走はカーブを走るのがうまい西岡君で、最後に馬力のある平井君が乗り越えていくのが、今年の内子のチーム。みんなそれぞれの良さをきちんと出してくれたと思います。田舎の公立高校の快挙、本当にすごいことです。そして先日の愛媛県選手権でベストタイムをさらに更新。彼らはインハイの予選突破を目指して、さらなるタイムアップを目標に掲げています。

◆厳しい冬を乗り越えた先に
内子高校陸上部には「地獄の冬期練習」というものがあります。オフシーズンにはみんな次のセットが始まるまで倒れ込んでしまうほど、へとへとになるまで走り込みます。そして一冬を越えて記録を伸ばしていく先輩の姿を見てきました。だからこそ苦しい練習にも耐えられます。先輩たちが築いてくれた練習環境が、今の強さの下地になっています。
僕の経験上、いい記録を出せるのは年に1、2回です。ウォーミングアップで調子が良くても試合はうまくいかなかったり、逆に「体が重いな」と思っていた日にいい記録が出たりします。陸上はすごく難しい競技です。努力の結果が早く出るか遅く出るかは分かりません。記録が出たときの喜びは、お金では買えないものです。だからこそ陸上は面白くて、続けてしまいます。

◆誰よりも努力
今ここで選手たちが頑張っているのは、自分を高めるため。社会に出たら、しんどいことのほうが多いし、自分の思うようになることなんてほとんどありません。それでも耐えて頑張っていれば神様が見ていてくれて、何かご褒美があるんじゃないかと思っています。子どもたちにいつも伝えているのは、「素質はいらない、誰よりも努力」という言葉です。苦しくても努力を重ねた先に、きっとたくさんの喜びがあるはずです。

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