FROM ME TO YOU みんなでつないでリレーエッセイ

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「手話との出合い」
沖野真由美(まゆみ)さん(51)[内子5]
学生のとき、大学の手話サークルに入りました。学園祭の手話劇の練習で、手話をろう者にも教えてもらい、楽しかったので続けてみようと思いました。
もっと習得したいと松山市の手話サークルにも通いました。学校の勉強のような小難しい学習会の後に、ファミリーレストランでおしゃべりするのが日課でした。手話を指導してくれるのは同じサークル仲間のろう者で、ディズニー映画やアニメの『トムとジェリー』などを、まるで登場人物のような表情で話してくれます。顔や手の動かし方など表現が豊かで、日常の話も漫才を見ているように面白かったです。
当時は、ろう者の老人部がするゲートボールにも遊びに行っていました。老人部の皆さんは、孫のような私に一生懸命、話してくれました。日本語が世代や地域によって話し方が変わるように、手話も変わります。会話の中で、私が習ったのと表現が違うこともあり、理解しづらく苦労したのを覚えています。
手話をやっていて良かったと思うのは、年賀状のやり取りしかできていない仲間がひょっこり訪ねてくれたり、「手話のできる人がいると聞いて」と寄ってくれたりすることです。このつながりをとてもありがたく感じています。内子にも手話サークルがあり、時間があるときは参加しています。和気あいあいとした学習会で、ほほ笑ましいです。今後、もっと時間がつくれるようになったら、手話で町並みガイドができるよう、みんなで取り組んでいけたらと思っています。

次は、山下重樹さん[中野]にお願いします。