特集 今後の人生を考える大切な人に伝える(1)

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急な病気になったとき、認知症になったとき、あなたはどのような支援を受けたいですか。
パートナーや家族などの大切な人たちにどのように接してもらえるとうれしいですか。
人生100年時代を迎えた現代。
これまでの自分を振り返り、これからの人生をイメージするための「終活」は、とても大切です。
「若いから自分には関係ない話だ」「まだ元気だから、後になってから考えよう」とどこか他人事に考えていたり、先延ばしにしていたりしていませんか。
最期は、いつ訪れるか分かりませんし、急に訪れる可能性もあります。
「終活」に早過ぎるということはありません。
自分の人生を自分らしく生きるため、自分が大切にしていることや、これからどうやって生きていきたいのか、一度考えてみませんか。

■終活　しゅうかつ　ABOUT
終活とは、セカンドライフをより良く生きるために、これまでの自分を振り返り、これからの人生をイメージし、デザインすること。
人生の最期を託すために、延命治療・介護・葬儀・相続などについての希望を元気なうちに考え、準備をすることが大切です。現実的な準備ができてこそ残された家族への負担を減らすことができます。

○老後・相続のことについて話したことがない人は、6割
Q　あなたは、家族で老後・相続のことを話し合ったことがありますか?

出典　NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)「終活意識全国調査」

■市独自のエンディングノート
さくらノート
自分の考えや思いを家族に伝えるためにも、まずは気軽にさくらノートを書いてみましょう。

さくらノートは、かけがえのない人生や郷土への思いを絶やすことなく、「もしも」の場合にも自分の考えや思いをしっかり伝え、書き残しておくことができる市独自のエンディングノートです。
他市では、エンディングノートの配布対象者を高齢者に限定しているところが多いですが、大府市では、年齢制限はありません。希望する方全員に福祉総合相談室(8番窓口)で配布していますので、この機会にぜひ手に取ってみてください。

◆さくらノートの使い方　HOW TO
(1)書けるところから書き始めましょう。
(2)何度書き直しても大丈夫です。項目によっては、鉛筆や書き換え可能なボールペンで記入すると便利です。
(3)このノートは、家族や信頼できる人に伝え、保管場所も明らかにしておきましょう。

Q　あなたは、エンディングノートを持っていますか?

出典　NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)「終活意識全国調査」

◆注意事項　CAUTION
・さくらノートには、法的な効力はありません。
遺言・医療の方針などについては、法的効力がある遺言書などで示す必要があります。
・重要なプライバシーに関する項目があるので、記入内容・保管については家族などと相談し、厳重に取り扱うことをお勧めします。
・ノートに記入した内容・保管方法の責任は、本人と管理者にあります。
市職員が記入内容について聞き取りを行うことはありません。

○自分らしい人生の棚卸しを
市成年後見センター(行政書士)　中島崇
最近は、一人一人がそれぞれの考え方や価値観を主張する時代です。それに伴い家族のつながりが希薄になっています。高齢者世帯や単身世帯が増えている中、トラブルを未然に防ぐため、市のセーフティーネットとしての終活支援や終活登録制度が重要になります。
終活といっても何をすればいいのか分からない方は、遺言を書く前の準備段階として、ぜひ「さくらノート」を書いてほしいです。さくらノートで人生の棚卸しをして、自分の考えを整理する機会にしてください。

○これからのことを整理するきっかけに
さくらノートには、今までの人生を振り返るページがあります。書いているうちにすごく懐かしい気持ちになりました。最後までは書き切れてはいませんが、実際にさくらノートを書いてみて、まだまだこれから決めていく必要があると分かりました。どういう人たちにどういうことを頼んでおくのかなど、準備することはたくさんあるので、自分の身の回りを整理整頓するきっかけになりました。
吉田利和さん