防災士に聞く 大府防災(2)

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【水害編】
近年、集中豪雨や台風の通過など、日本のあらゆる所で、今までに経験したことのないような大雨が発生しています。
台風や大雨は、ある程度予測できますが、油断してはいけません。できる備えをして、適切に行動しましょう。

◆3原則
-気象情報に注意する
-窓ガラスを補強する
-むやみに外出しない
・家の外の備えは、大雨が降る前・風が強くなる前にしましょう
・風で飛ばされそうな物を固定したり、家の中へ入れたりしましょう
・側溝や排水口を掃除し、水はけを良くしておくことも大切です
・家の中では、懐中電灯・携帯ラジオなどの備蓄品を確認しましょう
・断水に備えて、飲料水や浴槽に水を張るなどして生活用水を確保しましょう

◆「危険を感じたらすぐに避難しましょう」
近年、台風による大雨などにより、逃げ遅れた人が被害を受けるケースが多くあります。危険を感じたときは自分で判断し、避難しましょう。災害の危険が迫って避難が必要になったとき、避難に関する情報を市が発表します。警戒レベル3以上の情報が発令された地域は、避難などが必要です。

警戒LEVEL3：高齢者等避難
・自宅が浸水・土砂災害の恐れがある場合は、避難に時間がかかる高齢者などの要配慮者やその支援者は、避難を始めます。
・避難に時間のかからない人も、準備を行い、自主的に避難を始めます。

警戒LEVEL4：避難指示
・自宅が浸水・土砂災害の恐れがある場合は、避難を始めます。
・台風などにより、暴風が予想される場合は、暴風が吹き始める前に避難を始めます。

警戒LEVEL5：緊急安全確保
・既に安全な避難ができず、とても危険です。今いる場所よりも安全な場所へ直ちに移動します。
・家から出ることで、命が危険にさらされる場合は、自宅内のより安全な場所に避難します。

ーレベル4までには避難しましょうー

▽ONE POINT
早めの行動が吉となる　防災士　伴則幸
水害は、事前に予測できます。低い地域にお住まいの方であれば、あらかじめ避難することができますので、早めに避難することが大切です。間に合わなければ垂直避難といって、2階がある家では2階へと、少しでも高い場所へ避難しましょう。冠水している所を歩く場合は、長靴やサンダルではなく、脱げにくい運動靴を履いてください。マンホールのふたが開いていたり、側溝があったりと危険が多いので、傘などをつえの代わりにして、探るように歩いてください。車が水没して、ドアや窓が開かなくなったときには、緊急脱出用ツールで横の窓を割って脱出してください。

【地震編】
想定外の大きな地震は、いつ起きるか分かりません。自宅にいるのか、学校・職場にいるのか、はたまた屋外にいるのか…。大府市にも被害が発生すると考えられている南海トラフ地震は、いつ起きてもおかしくない状況です。
いざというときのために、今一度、地震に対する準備をしておきましょう。

◆南海トラフ地震とは　ABOUT
静岡県の駿河湾から九州東部の日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として、おおむね100～150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震のこと。次の南海トラフ地震の発生確率は、30年以内に70～80%といわれています。

大府市の被害想定：最大震度6強　全壊　約1200棟　死者　約40人
出典：県防災会議地震部会　被害予測調査「過去地震最大モデル」

◆地震が起きる前に準備する
「家具の置き場所などにも工夫が必要」
・家具が倒れてこないよう固定する
・家具の少ない安全なスペースをつくる
・寝室には、家具を置かない
・カーテンは、防炎加工された物を使う
・窓ガラスには、飛散防止フィルムを貼る
・出入り口や通路に物を置かない
・重い物は、下の方に収納する

◆地震が起きたら行動する
「揺れを感じたらまずは身を守る行動を」
屋内：頭を保護し、机の下など頑丈な場所に隠れる
屋外：ブロック塀など倒れる危険性のある場所から離れる
沿岸部：津波の発生・襲来に備えて安全な場所に避難する

▽ONE POINT
事前の備えが最大の武器　防災士　本田順子
地震に対する最大の武器は、事前の備えに尽きます。家具が倒れないように突っ張り棒などの転倒防止策を講じたり、家の耐震補強をしたりすることが大切です。それと、家具の配置も大切です。逃げ道を確保するため、出入り口をふさがないようにしてください。小さいお子さんがいる方は、子どもの目線になって、危険なものがないかを確認しましょう。いざ地震が起きたときは、まずは慌てずに、自分の身を守ることが第一です。「ああしておけば良かった」と思うのではなく、「こうしたから良かった」と思えるように、日頃からの備えに気を付けましょう。