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自治体の皆さまへ

奥三河ミライバレープロジェクトvol2

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愛知県新城市

このコーナーは私(平田)と吉川先生のふたりで担当することになりました。医学部で働く私は主に健康をテーマに、未来社会創造機構に所属する吉川先生はまちづくりや教育をテーマに記事を書いていきます。初めに健康に関する過去の話題を少し振り返ります。
5月号では前身の『みんなで伸ばそう健康寿命』のコーナーで内在的能力という言葉とその意味をお伝えしました。内在的能力が衰えると、気候の変動や生活環境の変化などにより心身にストレスがかかるだけでも体調を崩すようになります。この状態をフレイルと呼ぶのでしたね。6月号ではバランスの良い食事を心がけることの大切さをお伝えしました。
今月はウォーキングの効用をお伝えします。皆さんがなりたくない病気の一つに認知症がありますよね。『最近頭の回転が遅くなった』と心配している貴方に朗報です。こういう状態を、主体的認知機能低下と呼び、これのみを自覚している人が認知症になる可能性はそれほど高くないことが最新の研究で分かってきました。でも、主体的認知機能低下とともに歩く速度が遅くなっていると大変高い確率で認知症になります。認知的フレイルと呼ばれる状態です。じっと座ってばかりいると頭の回転が悪くなるのです。では、歩けば頭の回転は良くなるのでしょうか?
テキサス大学の研究で、高齢者に普段歩く速さで緩い坂道を登ってもらう歩行訓練を1日30分間、週に4日間行ってもらいました。大事なポイントとして、運動の前後にはウォームアップとクールダウンを必ず10分程度行います。その結果、驚いたことに12週間後には多くの人で心肺機能に加えて頭の回転が大幅に改善していることが科学的に実証されました。奥三河の地形を活かして明日と言わず今日から取り組みましょう。
文責:名古屋大学医学部 特任教授 平田仁

問合せ:総合政策課
【電話】23-7696

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