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自治体の皆さまへ

意外と知らない?東京の環境問題の現在地(4)

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東京都 クリエイティブ・コモンズ

特集2 今、私たちにできることは何か?

●環境問題解決は、行政と都民一人ひとりが手を取り合うこと
地球温暖化を防ぐためには、誰もが無関係ではなく、国・都・企業、そして、私たち一人ひとりが総力戦で取り組んでいく必要があります。それでは、私たち一人ひとりにできることは何でしょうか。東京都環境局 気候変動対策部 環境都市づくり課長 福安俊文(ふくやすとしふみ)さんにお話をうかがってみました。

◇電力をへらす(H)ことの心掛けを忘れずに
都民の皆さんに、まず意識していただきたいのが、「HTT」の「へらす(H)」の部分、省エネです。省エネに取り組んでいただくことで、二酸化炭素排出量の削減につながります。エアコンの温度設定や電気のこまめなスイッチオフなどに加えて、住まい環境の改善も効果的です。多くの熱が出入りする窓やドアを高断熱のタイプに改修すれば省エネとなり、電気代も抑えられます。また、ヒートショックのリスク低減や結露の防止になり、毎日の健康や快適性の向上にもつながるのです。省エネ性能の高い家電等(エアコン、冷蔵庫、給湯器、LED照明器具)への買い替えも効果的です。今、都民の方がこれらの家電等を買い替えると、商品券等に交換できる東京ゼロエミポイントが付与されるんです。

◇そして、電力をつくる(T)、ためる(T)こと。
もう1つ大きな対策となるのは、太陽光発電で電力をつくり(T)、蓄電池と組み合わせてためる(T)ことです。都では、断熱性など住まいの環境性能を向上させ、太陽光発電などを可能な限り設置する住宅を「東京ゼロエミ住宅」として推進しています。
東京の強みは、たくさんの屋根があることです。現在、都内で太陽光発電を設置できる建物は約225万棟、そのうち4%にしか太陽光発電は設置されていません。言い換えれば、東京の屋根には太陽光発電の大きなポテンシャルがあるんです。2050年時点の建物の約半数は、これから新築される建物に置き換わると見込まれています。「東京ゼロエミ住宅」などの普及を加速させることで、2050年ゼロエミッション東京の実現に貢献していきます。

◇誤解が多い、「太陽光発電」!?
令和7年4月からスタートする「太陽光発電の設置義務化」ですが、太陽光発電の設置義務者は、大手ハウスメーカー等の事業者です。事業者が、住宅の購入者等とともに建物の環境性能の向上を推進する制度になります。対象は新築に限られ、日当たりや屋根の大きさも考慮されます。太陽光発電の設置は電気代が安くなるだけでなく、補助金を活用することで、設置費用を早期に回収することもできます。ハウスメーカー側にとっては住宅環境性能の向上へのノウハウが蓄積されるので、そのメリットは、やがて、より多くの人に届くことになります。実は東京の温暖化対策は、日本各地をはじめ海外でも注目されています。これからの都の取り組みが、世界の温暖化対策の一つの指標になっていければと考えています。

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