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特集「すぎなみビト」ゆう杉並 中・高校生運営委員会(2)

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東京都杉並区

■訪れた人たちの「楽しかった!」が原動力に
Q:運営委員会ではどのような活動をしているのでしょうか?

立岩:月に2・3回、学校終わりの時間などにゆう杉に集まって運営委員会を開き、その時々の議題をみんなで話し合います。内容は利用者の意見を踏まえて利用ルールの見直しを検討したり、地域の他の施設から依頼のあったイベントの手伝いをしたりするなどさまざまです。活動の一つには年1回の「ゆう杉祭」という大きなイベントもあります。委員会主催のイベントとして企画立案・運営に携わるほか、ゆう杉の中には部活動のような公式活動があり、各活動で出し物があるので、そのサポートも担います。

岩藤:私たち運営委員会としても企画をして出し物をするので、そちらの準備もあります。

松下:「ゆう杉祭」は本当に学校の文化祭みたいだよね。準備は大変だけど、学校のように先輩・後輩の上下関係や先生の指示はなく、学校も学年も超えて自主的に考えて行動することができるので、活動しやすいし、やりがいもあってとても楽しいです。

Q:中学生と高校生が一緒になって活動するのが特徴的ですが、良いと感じるのはどんな点ですか?

立岩:運営委員会では、互いに学校や学年の壁を取り払って接しています。学校では上下関係を学ぶ一方で、運営委員会ではそれとはまた別の大切なコミュニケーションを学べるのではないでしょうか。多様な人が集まったときのコミュニケーション方法を身に付けられる良い機会だと思います。

岩藤:立岩委員長は本当に壁を感じさせないんです。会議や活動に向き合うときはしんし真摯で、そうでないときはとてもフレンドリーですごく接しやすい。私自身、高校生になるまで学年を超えて交流するような機会にあまり慣れていなかったので、運営委員会に入ったことがきっかけとなり、ゆう杉の職員さんや委員の仲間たちと一緒になって考え体験し、何かを達成することで、より世界が広がったように感じます。

松下:私は中学生なので、最初は高校生の中に入っていくことに緊張していました。でも、みんなとても優しく親切に接してくれて、いろいろなことを教えてもらっていると実感しています。年下の自分の意見も平等に受け止め、しっかりと耳を傾けてもらえるし、意見が採用されるととてもうれしいです。

岩藤:みんなの意見が大切にされる、みんなが主人公になれる場だよね。学年を超えて、お互いがリスペクトし合っているなと感じます。

Q:運営委員をやっていて良かったと感じるのはどんなときですか?

岩藤:やはり利用者から感謝の声をもらったときですね。運営委員会で話し合い、何かを実施したところで結局それが本当に利用者のためになっているのかは、なかなか分かりません。そんな中「楽しかった」「ありがとう」などの声を聞けると、自分たちの活動が人のためになっている、人を幸せにできたのだと実感できて、充実した気持ちになります。

松下:「楽しかったね」と言いながら帰っていく子を見ると、頑張ってよかったと思うよね。自分がゆう杉に連れてきた友達が、楽しんで帰ってくれるときもうれしいです。

立岩:僕は高校生活の3年間がまさにコロナ禍の3年間で、学校での活動が制限されてあらゆる行事が中止や縮小になってしまったんです。そんな何もない時期に、「ゆう杉祭」をはじめ、運営委員会として仲間たちといろんな活動ができたことはすごく貴重でした。青春してるな、と思える瞬間をもらえた。運営委員会に参加して本当に良かったと心から思います。

■元気になれる場所「ゆう杉並」にぜひ来てほしい
Q:皆さんにとってゆう杉はどんな存在だと言えますか?

松下:自分にとっての「心のよりどころ」かな。以前夏休みの課題で職業インタビューがあり、ゆう杉の職員さんにインタビューをしました。そのときに「みんなの心のよりどころになる場所をつくりたい」と話していて、すごく印象に残りました。自分にとってゆう杉はまさにそんな場所です。

岩藤:私は「第二の学校」だと思っています。感覚としては、人間性を育むための学校。職員さんはいつも私たちの自主性に委ねてくれて、何かを提案したときにすぐに否定をしない。難しそうなことでも、一度考えてみようよと励まし、全力で応援してくれます。さまざまな人の協力を得て、自分たちは成長しているんだと実感できる場所です。

立岩:本当にそのとおりだよね。僕は11年間通う中で、職員さんに何かを「やりなさい」と強要されたことは一度もないです。何かやるときはいつも「できるよ、やってみなよ」と一緒になって可能性を見いだしてくれて、背中を押してくれました。そういった職員さんも含めて、僕にとってゆう杉は「家族」のような存在。もうすぐ卒業だと思うと感慨深くて寂しいです。でも、ここで得た経験がきっと次の人生のステージで生かされていくと信じています。

Q:最後に区内の中高生へ向けてメッセージをお願いします。

松下:ゆう杉に来たことがない人は、ほんの少しの時間でもいいので来てみてほしいです。来ればきっと「また来たい!」と思える場所です。

岩藤:中高生を応援してくれる場所でもあるので、ぜひ来てほしいです。私自身もそうだったように、新しい出会い、新しい価値観が見つかり、きっと世界が広がります。

立岩:ゆう杉は、一言で言えば「元気になれる場所」。ゆう杉に、そして「ゆう杉並 中・高校生運営委員会」に少しでも興味があれば、ぜひ一度遊びに来てください。明るくて楽しい仲間たちが待っています!

■祝!25周年! 「ゆう杉並」ってどんなところ?
「ゆう杉並」は、中高生が芸術・音楽・スポーツなどの自主的な活動を通して、生き生きと交流できる児童館です。

◇ゆうカフェ
レジン・レザークラフト・ミサンガなどさまざまなクラフト体験ができます。

◇体育室
天井が高く、開放感があり、バスケットボール・バドミントン・卓球などのスポーツができます!

◇スタジオ
個人でもグループでも利用できます。バンド・楽器・ダンスの練習にオススメです!

◇ロビー
漫画が読めたり、友達とボードゲームや勉強ができたりします。1人でも大人数でも楽しめます。

◇児童青少年センター(ゆう杉並)
住所:荻窪1-56-3
【電話】3393-4760
開館日時:火~土曜日(午前9時~午後9時〔自由利用は7時まで〕)、日曜日・祝日(午前9時~午後5時)※部屋の予約や物品の貸し出しに「ゆうカード」の提出が必要な場合があります。詳細は、お問い合わせください。

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