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第2回区議会定例会区長所信表明 (1)

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東京都豊島区

令和5年6月21日、高際区長が行った、所信表明の抜粋・要約です。

1区長就任にあたって
令和5年6月8日に豊島区・豊島区民合同で執り行いました「故高野之夫豊島区長を偲ぶ会」に1,500名を超える多くの皆様にお集まりいただき、心から感謝申し上げます。高野前区長はこれまでのご功労に対し、天皇陛下から従四位に叙され、旭日中綬章を授与されました。今定例会の最終日には、豊島区名誉区民条例に基づき、高野前区長の名誉区民選定に係る議案を提案したいと考えています。次に、5月25日の区議会臨時会でご同意いただいた、上野雄一副区長が6月1日付で就任しました。豊島区には高野前区長が区民の皆様とともに積み上げてこられた成果、先進的で素晴らしい取組み、誇れる宝が沢山あります。私は、その財産を基盤とし、大切に継承するとともに、変化を恐れず、時代や区民ニーズに合わせて、新たな発想、新しい工夫を重ね、区民目線で考え抜いた政策を総合的に実施することで、豊島区を更に発展させてまいります。

2区政運営に対する基本姿勢
このまちに暮らし、働き、活動する「ひと」を主役に、みんなで「としまの未来」をつくっていく。コロナ禍において、私たちの暮らしや地域経済活動が大きな影響を受けてきた状況にある今だからこそ、人と人を、人と区政を、そして、これまでの経験を豊かな未来へ、しっかりとつなげていく。誰も孤立させない、寄り添い合える豊島区としていく。その重要性を全職員が胸に刻み、区政運営に臨んでまいります。町会、商店会、民生委員・児童委員はじめ地域の皆様と緊密に連携するとともに、これまで以上に、子ども、若者、女性の方々の声と向き合いながら、区民の皆様に実感いただける、「ひと」にやさしいまち、一人ひとりが主役となれるまちづくりを皆様とともに進めてまいります。区の職員が、これまで以上にまちに出て行き、区民や企業、大学など、様々な方々と出会い、意見交換することで、地域の課題をリアルに、自分事として捉え、戦略的な施策の展開につなげていく。意見交換に必要な情報は発信していく。それらも、今後の区政運営の柱としてまいります。

3区政の主要課題
1.子育て支援の強化
児童福祉と母子保健の連携を強化し、妊娠期から出産、子育てまで、切れ目のない支援の充実をさせます。育児中の孤立を防ぐため、おむつの支援を通じた、0歳児を育てるご家庭の見守りとつながりを強化するとともに、地域の保育園を「子育て支援の拠点」と位置づけ、現在実施している「マイほいくえん」事業による在宅での子育て支援や、家庭で育児をされているかたが通院などの際にお子さんをお預かりする一時預かり事業を充実します。児童養護施設など社会的養護の下で育った子どもたちの退所後の自立支援についても取り組むとともに、公正中立な第三者的立場として、子どもの権利の回復に努める「としま子どもの権利相談室」を、本年9月、千登世橋教育文化センター内に設置します。本来、国が行うべき区立小中学校給食費の無償化につきましては、長引く物価高騰による子育て家庭への影響を鑑み、区において先行実施することとし、補正予算案を提案しました。
2.教育の充実
笑顔で元気な「としまっ子」を育てていくため、個人の能力に合わせた、深い学びと豊かな心を育む教育、一人ひとりが幸せを実感できる教育を推進してまいります。
区内大学とのつながりを強化し、子どもたちが国際感覚を身につける「区内留学」の取組みやインクルーシブ教育において、「交流および共同学習」に一層磨きをかけるとともに、不登校やヤングケアラーなど、様々な困難を抱える子どもたちへの支援についても、スクールソーシャルワーカーや各学校に派遣している様々な支援員について、役割分担を明確にしながら強化します。また、今年度から、中学校についても、「居場所づくり」「学習支援」「部活動改革」を「中学生の放課後支援」として取り組むこととします。教育の充実には、教育環境の整備も重要となります。本区の区立小学校児童数は、平成25年度から増加を続けており、特に朋有小学校と南池袋小学校では教室空間の確保が課題です。朋有小学校は、隣接する総合体育場管理棟の改築と合わせて整備するための補正予算案を提案しました。
3.高齢者への総合的な支援
豊島区は、人口の5人に1人が65歳以上の高齢者です。認知症の適切な医療と支援につながるよう、認知症検診の対象年齢を拡充するとともに、認知症のかたやそのご家族が交流できるプログラムを実施します。フレイル対策の充実とともに、仲間と共に食事を楽しめる「だれでも食堂」の拡充や、シニアのスポーツ支援など、年齢によることなく、いきいきと暮らす高齢者を応援してまいります。また、区民ひろばや地域文化創造館にフリーWi-Fiの設置をさらに拡充するとともに、区民ひろばにおける「地域共生カフェ」の設置、スマホ・タブレット教室や個別相談会、スマートフォンをお持ちでないかたに一定期間貸与するなど、高齢者でも使いやすいデジタル環境の整備とサポート体制の充実を進めていきます。障害のあるかたの重度化・高齢化や親亡き後を見据えた地域生活支援拠点コーディネーターを令和5年4月に配置しました。重度の障害があっても身近な地域で暮らすことのできる新たな拠点整備を検討します。
4.区内産業の活性化
国や東京都の中小企業支援メニューの活用に資するサポートに加え、としまビジネスサポートセンターでの相談業務や販路拡大支援、セミナーや勉強会、さらには相談員が直接、事業者を訪問し、事業の悩みに速やかに対応するなど、事業者の皆様のサポート体制をより重層的に充実してまいります。また、商店街の支援とともに区民の皆様の消費喚起につながるよう、商品券事業をはじめ様々な事業を積極的に展開してまいります。他自治体へ流出するふるさと納税の寄付額は、年々右肩上がりとなっており、今年度の減収は約25億円におよぶと見込まれています。区のPRと産業振興につながる手法として、豊島区らしい返礼品の導入に向けた検討を進めています。まずは伝統工芸品をふるさと納税の返礼品として令和5年12月から新たに加え、その後、区内地場産業の品物や、豊島区らしさを反映した体験型の返礼品を順次導入していけるよう、準備を進めてまいります。

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