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自治体の皆さまへ

広報うつのみや+(プラス) 「男女共同参画社会」の実現に向けて(2)

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栃木県宇都宮市

一人ひとりが 今日から取り組めること

■固定的性別役割分担意識やアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)に気付こう
ついつい「女性だから」「男性だから」と考えてしまっていませんか?
まずは「気付く」ことが大切です!

性別にかかわらず、個性と能力を発揮できる社会の実現に向けて、まずは、さまざまな場面で存在する、「固定的性別役割分担意識」や「アンコンシャス・バイアス」に気付くことが大切です。

◆固定的性別役割分担意識とは
男女を問わず、個人の能力などによって役割を決めることが適当であるにもかかわらず、「男は仕事、女は家庭」などのように、男性・女性という性別を理由として役割を固定的に分ける考え方を「固定的性別役割分担意識」といいます。

◆アンコンシャス・バイアスとは
自分の経験や育った環境、社会属性によって、自分でも気付かないうちに持つようになった物事の見方や考え方のゆがみ・偏りのことを「アンコンシャス・バイアス」といい、「無意識の思い込み」などと訳されます。

◆どのようなアンコンシャス・バイアスがあるか見てみましょう
▽[性別役割分担意識]性別に関するアンコンシャス・バイアスの例


(「そう思う」・「どちらかといえばそう思う」の合計)男女両方で上位5位に入っている項目
出典:令和3年度性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究(内閣府)

※男性と女性の両方にさまざまな思い込みがあるね

◆社会のさまざまな場面でアンコンシャス・バイアスが存在します
▽社会
男性は仕事、女性は家庭を優先させる

▽学校
女子は文系
男子は理系

▽家庭
子どもが病気の時は「母親」が看病する

▽地域
自治会長やPTA会長は「男性」がなるもの

▽仕事
単身赴任というと「男性」を思い浮かべる

【URL】https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/seibetsu_r03/03.pdf

◆Q…アンコンシャス・バイアスの何がいけないの?
▽A…アンコンシャス・バイアスの問題点は、長年続いてきた制度・仕組み、慣習などが時代に合わなくなってきたにもかかわらず、それを認識していなかったり、無意識に正しいと信じ込み、自分の考え方や価値観を他人に押し付けたりすることで、個人の意欲や能力に応じて活躍することをはばむ原因となることです。

「男性は○○するべき」「女性は○○であるべき」というバイアスを取り除いて、男女双方の生きづらさを理解し合い、協力しながら最良の選択をしていきたいね!
他にも、自分基準の思い込みがないかチェックしてみよう!

◆男女共同参画を専門に研究されている先生にお話を伺いました
▽社会の課題に隠されているアンコンシャス・バイアスとは
アンコンシャス・バイアス(Unconscious Bias)は、「無意識の偏見」と訳され、誰もが潜在的に持っているバイアス(偏見)、つまり、自分では気づいていない物の見方や捉え方のゆがみや偏りのことです。それは、過去の経験や日々の接する情報、学校や職場など集団の中に属することで、脳に刻み込まれ、既成概念や固定観念となっていきます。
2000年代アメリカの企業が、ダイバーシティand(アンド)インクルージョン(D and I)を推進する施策のひとつとして、アンコンシャス・バイアスの知識や対処法について取り入れたことによって、注目されてきた経緯があります。日本では、指導的立場の女性がなかなか増えないことや、待遇等における男女格差などに通底する原因として、女性に対するアンコンシャス・バイアスが指摘され、職場においてアンコンシャス・バイアスの解消に向けた取り組みを始めました。
偏見や固定観念は行動や意思決定に影響を及ぼすことが知られていますが、このことを本人が自覚している場合には、(偏見や固定観念を)隠すことができます。しかし、アンコンシャス・バイアスは自分とは異なった状況に遭遇した際に自動的に引き起こされ、本人にも十分意識されないため隠したりすることが難しいのです。
代表的な例として、「男性/女性だから○○だよね」「若者/高齢者は△△なんだから」などといった思い込みがあります。
次に実験事例を挙げてみます。1970年代から80年代、アメリカの有名音楽学校卒業性の女性割合は、5割近くいるにもかかわらず、オーケストラの女性奏者割合は5%から10%で、楽団員はほぼ男性でした。そこで、アメリカのオーケストラ団員採用にブラインド(目隠し)オーディション方式が取り入れられ、その結果、現在女性奏者の割合が25%から46%になったそうです。この結果から「男性を過大評価」「女性を過少評価」するアンコンシャス・バイアスが働いていたことが明らかになっています。
まずは、アンコンシャス・バイアスについて知り、そして自分にどのようなアンコンシャス・バイアスがあるのかに気付き、言動などを改善し対処することによって、弊害を抑えることができます。加えてアンコンシャス・バイアスから誰もが完全に逃れられないことを理解し、低減する仕組みや方法を整えていくことで、誰もが個性と能力を発揮できる社会を実現する一助になると考えます。
宇都宮大学 男女共同参画推進室 特任助教 川面 充子(かわづら みつこ)さん

■10月はうつのみや男女共同参画推進月間です!
◆男女共同参画推進パネル展
期日・会場:10月1〜31日…男女共同参画推進センタ―「アコール」(明保野町)、10月2〜6日…市役所1階市民ホール。
内容:きらり大賞受賞企業の紹介など。

◆男女共同参画推進の拠点「アコール」 ID:1009426
アコールでは、仕事と生活の調和を図るワーク・ライフ・バランスや女性のキャリアアップを図るための講座の開催、団体の交流促進、情報提供などを行っています。
住所:明保野町7-1。
その他:各種講座情報など、市HPやアコールフェイスブックをご覧ください。
フェイスブックアカウント名:宇都宮市男女共同参画推進センタ―「アコール」

問合せ:アコール
【電話】636-4075

◆男女共同参画情報誌「ぱーとなーしっぷ」の発行 ID:1029597
本市の男女共同参画に関する事業などを広く市民の皆さんへ周知するため、毎年1回情報誌を発行しています。
過去の情報誌は、市HPでご覧になれます。

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