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キラッと輝く合志人

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熊本県合志市

■米寿を迎え ますます元気な卓球女子
儀藤(ぎとう) スミ子(こ)さん(黒石団地)

儀藤さんが卓球を始めたきっかけは、娘が中学生になって卓球部に入ったことだった。
当時の職場には卓球台があり、昼休みに手軽に仕事仲間と卓球ができる環境もあった。
「でも、1時間の休憩時間では、やりたい人が多くて、なかなか順番が回ってこなかったの」
そこで儀藤さんは、地域の卓球クラブに入る。「当時はコーチがいなくて、基礎をちゃんと習うことはできなかった。だから正しいフォームも知らなくていまでも我流なのよ」と少し恥ずかしそうに話してくれた。

それから34年。88歳になった今でも儀藤さんは現役の卓球選手だ。
日々練習を重ね、数々の大会で何度も優勝してきた。県卓球選手ランキングでも、70歳代の部、80歳代以上の部で1位をとっている。
今では、試合会場で「あなたを目標に頑張っている」と言われることもあるほどだ。
「若い人に負け続けるようになったらもうやめようと思っていた。でも、まだ勝つこともあるからなかなか辞められない」と楽しそうに話す。
近年は県外まで遠征はしていないが、県内の試合ではたくさんの友人に囲まれる。
「家族はハラハラしているけど、私はちっとも緊張しないし、今でも試合がとても楽しみなの」
そう話す儀藤さんの目標は、旧植木町出身の故内田雪江(うちだゆきえ)さん。94歳で亡くなるまで現役の世界マスターズチャンピオンとして活躍した、熊本卓球界のレジェンドだ。

卓球のいいところは、と尋ねると「目と手を動かすから認知症の予防にとてもいい」と教えてくれた。
「卓球が楽しくて楽しくて。卓球をしたいから、仕事も家事も早く終わらせようと今でも思っているわ」
複数のクラブに所属し、1日2時間の練習を週に4~5回もこなす。儀藤さんのモチベーションは、すべて卓球に向かっている。
「卓球が生きがいで、続けるために散歩や畑仕事で足腰を鍛えるし、病院に行くのも元気で卓球をするためなのよ。こんなに好きなことに打ち込めるのは、長生きのご褒美ね」
朗らかな笑顔で話してくれた儀藤さん。卓球一筋に打ち込んできた彼女は、米寿を迎えてより一層輝いている。

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