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特集 糖尿病(2)

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福岡県水巻町

■医師に聞く糖尿病の予防法
遠賀中間医師会理事とよさわクリニック院長 豊澤賢明(とよさわまさあき)さん

▼日常生活の見直しで、予防悪化を防ぐ
▽食生活に気を付けよう
食事に関しては、まずは食べ過ぎないこと。特に炭水化物のとり過ぎはよくありません。糖質をとらないなどの極端な食事療法をしなさいということではなく、バランスのとれた食事を心掛けることが大切です。不足しがちな野菜をとることを意識しましょう。

▽運動を心掛けよう
運動に関しては、5~10分のウォーキングでもいいですし、時間がない人は30秒の筋トレを積み重ねていく、そんなことでも効果はあります。暇があったら体を動かすという習慣をつけましょう。ただし、運動で膝や腰が痛くなってはいけません。医師と相談しながら無理なく続けられる運動をすることが重要です。私の場合は小学生の頃に剣道をしていたこともあり、木刀での素振りを運動習慣にしています。空き時間を見つけて、できる限り毎日続けています。

▽肥満を改善しよう
肥満の人は、肥満を改善することが大切です。遺伝的な要素などから、痩せていても糖尿病になることもありますが、肥満の人の割合が多いです。

▼糖尿病は自覚症状なく進行する病気
▽大切なのは年に1度の健康診査
糖尿病だけで亡くなることはまれですが、自覚がないまま進行した糖尿病により心臓病・脳血管疾患・腎症などの合併症を引き起こし、命が奪われます。そのため1年に1度は必ず健診を受けて健康状態を確認しましょう。

▼教えて先生質問コーナー!健診・診察って必要?
Q.健診(特定健診)は毎年受けないといけませんか?
A.健診は毎年必ず受けましょう。糖尿病・高血圧・脂質異常症は基本的に自覚症状がないので、健診を受けなければ気付くことができません。

Q.通院している場合、健診(特定健診)は受けなくてもいいですか?
A.通院している場合も必ず受けてください。治療中でも健診を受けることで治療に役立つデータが取れますし、500円で受けることができるので大変お得です。特に後期高齢者の人は通院しているからと健診を受けない人が多いような気がします。1年間のうち通院の1回は健診を一緒に受けましょう。「次は健診を受診します」と受診券を出せば受けられますので、かかりつけ医に相談してください。

Q.糖尿病になると、眼科・歯科の受診を勧められました。なぜ?
A.糖尿病による網膜症や歯周病などの合併症を予防するためです。初期の網膜症は自覚症状がないため定期的に受診し、早期発見・治療につなげましょう。歯科は1度受診し、歯科医師の指示に従いましょう。歯周病を治療することで血糖値が良くなるという報告もあります。

▼こんなことにも注意!!
▽ジュースなどの飲み過ぎ
スポーツドリンクや炭酸飲料などのジュースや甘いコーヒーを日常的にたくさん飲む人は要注意です。糖尿病を急に発症する恐れがあります。日頃の水分補給は、お茶や水などにしましょう。

▽子どもの肥満
肥満が原因で子どもでも糖尿病になることがあるのを知っていますか。遺伝による影響の他、ジュースやお菓子、脂質の多い食品の食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が原因となることが分かっています。また、子どものときの肥満が原因で大人になってから糖尿病を発症することもあるため、幼少期から生活習慣に気を付け、適正体重を目指すことが重要です。

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