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自治体の皆さまへ

海を越えて(英語指導助手ペンリレーNo.122)

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福島県田村市

リンズィ・リッチボウさん
(アメリカ合衆国 ジョージア州出身)

■同じだけど違う
私は11年前に田村市に住んでいました。その当時は、「花は咲く」という曲をときどき耳にすることがあり、少なくとも一度はアメリカ人英語教師全員でその曲を英語で歌いました。東日本大地震、津波、原子力発電所の事故は、1年過ぎても人々の心から消えることはありませんでした。船引中学校には、原発事故のため避難してきた生徒たちがいました。田村市に住んでいた外国人もその当時は少なかったと思います。日本国内を旅行した時、福島県に住んでいることを伝えると「怖くないの?」「心配ではないの?」とよく聞かれました。私がいつも「いいえ」と答えたのは、いつも安心できて、何も心配していなかったからです。他の地域から見ると、その雰囲気は違っていたようです。
4月に田村市に戻って来て、以前と変わっていないことがたくさんあって驚きました。4月には外国人観光客もまた日本を訪問できるようになり、マスクの着用も個人の判断に委ねられるようになりました。これらのことは、田村市が以前と変わっていないと感じる理由なのかもしれません。また、私は11年前と同じ中学校で教えていて、清掃中に流れる音楽も同じなので、前と同じように感じます。
変わったとすぐに気付いた点を挙げると、手を消毒する場所です。私が訪れたほとんどの建物、レストラン、カフェの入り口に手を消毒する場所がありました。それだけではなく、マスク着用をチェックして自動的に消毒液を出す機械をそれまで見たことがなく、日本の安全対策には驚きました。病院では、ほとんどの人がマスクを着用して体温チェックをしています。私が前に教えた中学校や小学校の中には統廃合のためなくなった学校もありますが、それ以外の大きな違いはないようなので、ここ田村市で故郷に戻って来たように温かく迎えていただいていることを感じています。

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