横手市議会9月定例会市長所信説明 希望と魅力にあふれる豊かな横手市の現実を目指す(1)

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横手市議会9月定例会が、8月28日から9月21日までの日程で開催されました。その開会にあたり、髙橋市長が行った所信説明の中から、市民の皆さんの生活に関わりの深い内容を抜粋してお知らせします。
(市報よこて掲載用に一部表現を変更しています)

■はじめに
7月に県内を襲った記録的な大雨は、活発な梅雨前線の影響で、かつて経験したことのない規模となりました。県内各地では住宅の床上浸水や農業被害など幅広い影響が出ており、被害に遭われた全ての皆さまに衷心よりお見舞い申し上げます。
当市でも、複数の箇所で土砂崩れや法面(のりめん)の崩落が確認されましたが、被害はごく一部にとどまり、幸いにも市民生活への大きな影響はありませんでした。また、土砂災害警戒情報などの気象警報に基づき、一部地域に『高齢者等避難』を発令し、避難所を開設するなどの対応をとりましたが、人的・物的被害はありませんでした。
このような状況を受け、当市では7月16日より、被害の大きかった自治体への支援活動を開始しました。男鹿市や五城目町での給水支援、秋田市での被災家屋調査の支援など、これまでに延べ160人を超える職員を派遣しており、今後も継続して支援を行います。被災自治体を応援するという意味合いはもちろんですが、当市においてもいつ何時災害に見舞われるかは分からず、いざというときに対応できる力や知見を獲得できる機会とも捉え、職員には率先して支援先での経験や知識を組織へフィードバックするよう指示しました。今後も常に災害への備えに努め、市民生活の安全・安心の確保に注力します。
横手駅東口の市街地再開発事業建築工事において施工不良箇所が発覚した件では、市民の皆さまにも大変ご心配をおかけしています。横手駅東口第二地区市街地再開発組合では、8月9日に開催された理事会において、工事監理を担当する一般業務代行者から「梁(はり)の一部に補強等を要する」と報告があったことから、梁のみの補強工事を行うか設計図書どおりの施工に戻すか、検討作業を行っています。
市では、本事業へ補助金を支出する立場として国・県とも情報を共有し、引き続き、今後の対応について随時協議するとともに、横手市経済の起爆剤として大きな期待のかかるこの再開発事業を成功裏に導くため、安全・安心な施設の完成に向け、事業を支えたいと考えています。
さて、7月臨時議会では、コロナ禍明けのイベント再開に向け、各地域での花火を伴うイベントへの補助金について議決いただきました。これまで行われた大雄サマーフェスティバルでは、約1万1千人のお客さまに来場いただいた中で、フィナーレに迫力満点の花火が打ち上げられました。横手の送り盆まつりでは屋形舟繰り出しが行われ、威勢よくぶつかり合う屋形舟の後方で盛大な花火が夜空を彩りました。9月にも増田や平鹿、山内など各地域でイベントが開催される予定となっており、伝統の継承とにぎわいの創出の観点から、改めて地域との協働による活性化を図ります。この地で暮らす皆さまが誇りに思える横手市であるとともに、他の地域から訪れる皆さまにも活発に人が行き交う元気なまちの姿を感じていただけるよう、力を尽くします。

■新たな施策などへの取り組み
▽冬季観光閑散期の誘客を図る取り組み
雪国の暮らしぶりや文化、雪そのものが訴求力の高い観光コンテンツとなり得ることから、雪まつり開催日以外にも、本物の『かまくら』に触れてもらいながらの写真撮影や雪国暮らしの体験、雪と触れ合うアクティビティなどのプログラムを提供し、雪国や雪そのものをより魅力的に実感いただける、体験型観光コンテンツの造成に取り組みます。
閑散期の誘客強化のため、観光関係者と緊密に連携し、今年度は雪まつり前の時期にモニターツアーを実施するなど、今後の商品化も見据えながら、市内宿泊者の増加、観光消費額の拡大へとつなげます。

▽電子母子健康手帳　子育てDX小児予防接種サービスの導入
国の『過疎地域持続的発展支援事業交付金』を活用し、『電子母子健康手帳子育てDX小児予防接種サービス』を導入します。
電子母子健康手帳を導入している自治体は全国に数多くありますが、小児予防接種関連の電子化を含む取り組みは東北初となる見込みです。今後、アプリの導入を進め、年明け1月から保護者の皆さまへご案内し、3月から利用開始できるよう準備を進めます。保護者の皆さまの選択肢の一つとして、横手市医師会の協力を得ながら、より利便性の高い子育てサービスの実現に向け、環境整備に努めます。