[横手市議会 6月定例会 市長所信説明]田園都市ならではの経営資源をフル活用。(1)

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横手市議会6月定例会が、5月29日から6月16日までの日程で開催されました。その開会にあたり、髙橋市長が行った所信説明の中から、市民の皆さんの生活に関わりの深い内容を抜粋してお知らせします。(市報よこて掲載用に一部表現を変更しています)

■はじめに
例年になく早い春の訪れとなり、4月中旬には市内各所で満開の桜が数多く見られました。観桜イベントも通常開催に近いかたちに戻り、まちに活気が戻ってきたことを感じさせる春となりました。
また、桜まつり開催前の会場清掃活動や、Y8サミットでの中学生からの提案をもとに始まった『横手愛クリーンアップDAY』など、ボランティアによりまちをきれいにしようという活動が多く行われました。活動に参加された皆さんに感謝するとともに、今後も市民の皆さんと行政が一体となり、まちの活性化に向けた取り組みを進めたいと思います。
国では、こども家庭庁が発足し『次元の異なる少子化対策』の具体化に期待するところですが、国の施策の活用に加え、市の実情に沿った独自の人口減少対策も打ち出す必要があります。若者や女性が輝くことのできる環境、働く場の確保や暮らす場所として満足できる環境の整備をより一層進め、一度この地を離れ県外などで研さんを積んだ方々も再び活躍できるような横手市の実現を目指します。
エネルギー価格や物価の高騰をはじめ、コロナ禍からの経済回復など地方における課題は山積していますが、豊かな自然と生活インフラを併せ持つ田園都市ならではの経営資源をフル活用し、市民の皆さんが心豊かに安定し充実した毎日を過ごすことのできるまちを築くべく、今後も地域課題の解決に向けた取り組みに注力します。

■新たな施策などへの取り組み
▽デジタル田園都市国家構想に対応した取り組み
デジタル技術を活用した地域の課題解決や魅力向上に向けた国のデジタル田園都市国家構想に基づき、市では4つの事業の実施を予定しています。
(1)市立図書館6館にある図書をICタグ化し、マイナンバーカードを活用した図書の貸出やセルフサービスによる貸出を行う『スマート図書館システム構築事業』
(2)災害時における避難所受付手続きを簡略化し、併せて避難者情報などを可視化する『シームレス避難所構築事業』
(3)各庁舎にオンライン相談ができる環境を構築する『リモート相談窓口構築事業』
(4)先端技術を搭載した農作業機械の導入支援を行う『スマート農業実装支援事業』を計画し、市民の皆さんの生活における利便性がさらに向上するよう、行政サービス面でのデジタル技術の効果的な活用を進めます。

▽新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用
生活者支援と事業者支援を目的とした新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金により、新たに措置された低所得世帯支援として、住民税非課税世帯に対して1世帯あたり3万円の給付を予定しています。また、市独自の支援策として、市内事業者を対象とした光熱費のかかり増しに対する支援や、畜産農家に対する飼料価格高騰への継続支援など、きめ細かな支援策を実施します。

▽バス路線『角間川線』廃止後の代替措置
羽後交通株式会社のバス路線である角間川線は、9月末で廃止されることが決定しました。市では、沿線地区での意見交換会などの結果を踏まえ、期間を定め試験的に代替交通を運行し、改めて需要を見極めることとしました。
横手駅前から黒川地区までの区間をジャンボタクシー車両で運行する案としており、試験運行の継続については、利用動向や乗降数により判断したいと考えています。

▽公共温泉施設
施設の利用状況や経営に必要なコストなどのデータやアンケート調査、意見交換でのご意見などを踏まえ、7つの公共温泉施設のうち、ゆーらく、ゆっぷる、さくら荘、鶴ヶ池荘の4施設は、経営を維持するための資金面も含め、今後も市が関与を継続することを提案したいと思っております。
さわらび、大森健康温泉、ゆとりおん大雄の3施設は、改めて民間事業者への施設譲渡を目指したいと考えています。
今後も、これまでの民間譲渡時の取り組みやその後の経営状況などを念頭に置きながら、公募要件などについても改めて市民の皆さんと協議を重ねたいと考えています。

●今議会に提案された主な一般会計補正予算
▽一般会計補正額　7億5,000万円
主な補正予算の内容：
・住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付事業…3億4,330万円
・スマート農業実装支援事業…2,000万円
・エネルギー価格高騰対策支援事業…2億6,000万円
・シームレス避難所構築事業…4,316万円
▽補正後の予算総額　599億830万円